TWINSTAR(ツインスター) LEDを使用した60cm水槽の水草レイアウト例
TWINSTAR(ツインスター)LED と 各種栄養剤などを使用して作成した水草水槽を紹介いたします。
ここで紹介している水槽では、 トロピカ・カプセル栄養剤を使用した翌日に必ず80%換水をおこなっています。
これは、カプセルの透明な皮部分から溶け出てきた成分が菌やコケに利用されるのを防ぐためで、栄養剤はそれぞれの特長にあわせて上手に使うことが、大事なポイントになります。
このような飼育方法やコツについては、 「水草水槽マニュアル」で、詳しい内容を順に紹介しています。
いくつかのポイントを押さえることで水草水槽の失敗を減らし、健康に美しく育てられるようになります。
シュリンプの水槽
ラビリンスウッドを積み重ねて、シュリンプ飼育水槽を作成しました。
ミックスカラーチェリーシュリンプを入れたので、水槽内がカラフルです。
水槽にシュリンプを入れる前に、ラビリンスウッドとウィローモスだけの状態で約3週間キープしました。
ウィローモスが馴染んで成長モードに入るまで待つことで、水中の硝酸やリン酸をできるだけ少なくした環境でシュリンプを迎え入れることができました。
またたくさんのラビリンスウッドを使用したので、外部式フィルターには着色防止のために活性炭を入れています。
流木由来の有機物や着色成分をできるだけ除去しておくことも、シュリンプ導入に際しては特に気を付けました。
ウィローモスはラビリンスウッドの穴や凹凸に挟んだだけで、1ヶ月程度で自然に活着していきます。
自然に増えていくのでたまに手で摘み取ります。
1〜2ヶ月経過した頃から抱卵個体や稚エビが確認できるようになりました。
ウィローモスやラビリンスウッドの隙間が稚エビたちの良い隠れ家になっていて、よく見ると小さなエビを見つけることができます。
ウィローモスが元気に育って養分を吸収している上、たくさんのシュリンプがいるのでコケが生えにくい環境になっています。
水草はウィローモスだけなのでトリミングに気を遣う必要がなく、維持がしやすい、そして観察が楽しい水槽です。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H360mm
- 照明:TWINSTAR600EA W×1本、1日5時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル(前のレイアウトで使用したものをそのまま再使用))
- 二酸化炭素:3秒に1滴、1日8時間添加
- pH調節:二酸化炭素と黒ソイル、pH6前後を維持
-
栄養剤:添加なし。エビへの給餌のみ。
- 換水:週1回、40%ずつRO水で換水。
- 飼育生体:ミックスカラーチェリーシュリンプ×25匹
- エビへの給餌:キョーリン・メガバイトレッドを平日のみ1日1回 5〜10粒
- 水草:ウィローモス、南米ウィローモス
撮影:レイアウト後およそ2.5ヶ月経過時(文章下 左)と4.5ヶ月経過時(文章上、文章下 右)
活着水草を使った水槽
凹凸や穴がある形状が特徴のラビリンスウッドをメインにしたレイアウト水槽にしました。
ラビリンスウッドは、安定して立てられるように組んでから接着しています。
流木の表面の凹凸や穴に、ミクロソリウムを埋め込んだり挟んだりしたところ、1〜2ヶ月で落ち着いて活着しました。
活着できる水草は、このようにすると、水槽の上の方の位置に配置することができ、立体的なレイアウトになります。
成長スピードがゆっくりめな水草ばかりなので、トリミングなどの手間がかかりませんが、気を抜くとコケが増えてくるので、フライングフォックスは欠かせない存在です。
この水槽は、下の記事の「ブセの水槽」を約2年維持した後、それをベースにアレンジして作成したものです。
そのため、当時のブセが小さな山になって今もキープされています。
前景のコブラグラスはもう約3年になりますが、伸びすぎず安定維持ができるので、手間がかからない良い水草だと思います。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H360mm
- 照明:TWINSTAR600EA W×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル(「ブセの水槽」からそのまま継続使用)
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- pH調節:二酸化炭素と黒ソイル、pH6前後を維持
-
栄養剤:添加なし。魚への給餌のみ。
半年に1回、トロピカ カプセル栄養剤4粒埋設。(ソイル部分) - 換水:週1回、80%ずつRO水で換水。
- コケ取り生体:サイアミーズフライングフォックス×2匹、ヤマトヌマエビ×4匹
- その他観賞魚:カージナルテトラ×8匹
- 魚への給餌:キョーリン・ネオプロスを平日のみ1日3回
- 水草:ミクロソリウム トライデント、ブセファランドラ ティア AL、ウォータークローバー 1-2-G、コブラグラス、ボルビティス ヒュデロッティ TR
撮影:再レイアウト後およそ5ヶ月経過時
ブセの水槽
曲がった形状が特徴的な流木で石を囲むように配置して、その石の合間にブセファランドラ ティアを植えました。
ブセが、岩山のワンポイントになればと思っていたのですが、1年経ってブセが主役の水槽になりました。
流木は、しっかりアク抜きをしてから使用しています。
それでも最初のうちはコケが生えてきましたが、換水の度に擦り落とし、根気よく相手をしているうちに緑の苔が良い具合に残りました。
これはこれで年月を感じるような雰囲気になったと満足しています。
途中、ヤマトヌマエビやフライングフォックスも活躍してくれました。
童話に出てきそうな、いばらの森の奥に突然現れる古城をイメージしていたので、周りには可愛く見えるウォータークローバーを植えたのですが、広がる勢いが強く、全面を覆うまでになりました。
ただコブラグラスも負けずに残り、それぞれが自然にうまく混ざっています。
石でできた古城は木に覆われてしまっていますが、ブセの成長も著しく、最終的に石は全く見えないほどになりました。
ブセに対して特別に肥料などは与えていませんし、石に活着させていただけのブセがここまで育ってくれるのは驚きでした。
ブセの株がどんどん大きくなっていくにつれて、水槽に生えるコケも減り、管理がラクになりました。
ただウォータークローバーには茶コケが付きやすいので、古くなった葉は取り除くなど定期的な管理は必要です。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H360mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル(前のレイアウトで使用したものを洗って再使用)
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- pH調節:二酸化炭素と黒ソイル、市販のpH降下剤併用でpH6前後を維持
-
栄養剤:水槽立ち上げ時から、トロピカ 液体栄養剤(茶液)を2プッシュ、週1回。
立ち上げ1ヶ月後にトロピカ カプセル栄養剤10粒埋設。(ソイル部分) - 換水:設置時から週1回、80%ずつ。
- アンチグリーン:週1回換水後に15cc添加。
- コケ取り生体:サイアミーズフライングフォックス×4匹、ヤマトヌマエビ×6匹
- その他観賞魚:カージナルテトラ×16匹
- 魚への給餌:キョーリン・ネオプロスを平日のみ1日3回
- 水草:ブセファランドラ ティア AL、ウォータークローバー 1-2-G、コブラグラス、ボルビティス ヒュデロッティ TR
撮影:水草植え込み後およそ13ヶ月経過時
大きな木をイメージした水槽
水面に近い、高めの場所に水草の緑が映えるようなレイアウトをつくりたいと思い、「水草の島」を使用しました。
「水草の島」はメダカ鉢で主に使用する商品ですが、今回は上のプレートにネットをかけてソイルを敷き、水草を植えました。
また「水草の島」の支柱部分が見えると良くないので、液状接着剤と補助剤を使用して、枝状の流木を貼り付けていきました。
水草の成長とともに、良い具合に「水草の島」が隠れて、イメージ通り大きな木のようになったと思います。
石垣の部分は「プチアクアの石 橙層石」を使用しています。
石垣を組んでいく作業はパズルのようですが、意外に当てはめていきやすく、難しくありません。
橙層石の石垣は、柔らかい温かいイメージになりました。
水草については、最初、大きな木の上部分はニューラージパールグラスで育てたかったのですが、この環境ではうまく育てられなかったので途中でオーストラリアン ハイドロコタイルに替えました。
そこからは成長も速く、頻繁にトリミングが必要になりました。
ヘアーグラスの芝生も、途中、半年以上経過した頃に一部枯れ始めたのですが、カプセル栄養剤を入れて復活させました。
グッピーは広い水草水槽で育てるとヒレが大きく美しくなります。
強い水流の環境が苦手なグッピーは、水草水槽で飼育する際、水流を弱めてあげる必要があります。
そのため、グッピーを投入するのは、水草がしっかり立ち上がって安定してからがベストです。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H360mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル(前のレイアウトで使用したものを洗って再使用)
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- pH調節:二酸化炭素と黒ソイル、市販のpH降下剤併用でpH6前後を維持
-
栄養剤:水槽立ち上げ時から、トロピカ 液体栄養剤(茶液)を2プッシュ、週1回。
立ち上げ1ヶ月後にトロピカ カプセル栄養剤10粒埋設。(ソイル部分) - 換水:設置時から週1回、80%ずつ。
- アンチグリーン:週1回換水後に15cc添加。
- コケ取り生体:サイアミーズフライングフォックス×3匹、ヤマトヌマエビ×8匹
- その他観賞魚:グッピー 国産ブルーグラス/国産レッドグラス/国産ドイツイエロー×2匹ずつ
- 魚への給餌:キョーリン・ネオプロスを平日のみ1日3回
- 水草:オーストラリアン ハイドロコタイル、コークスクリューバリスネリア、アルテナンテラ レインキー、ヘアーグラスショート 1-2-G
撮影:水草植え込み後およそ9ヶ月経過時
前景水草の丘
これまで水草の丘をつくる際は、ロタラ系水草やパールグラスを使っていましたが、今回は前景水草だけで試みました。
黒ソイルと薄いプラ板、砕いた気孔石にて段々を形作り、そこにグロッソスティグマ、ヘアーグラス、コブラグラス、ウォータークローバーを植えました。
W600×D300×H360(o)規格水槽にTWINSTAR600E 一台でこのような前景水草のマット化が可能です。
ロタラ系水草と比べてこれらの水草は成長が遅いぶんコケに圧されやすいですから、サイアミーズフライングフォックスを植え込みと同時に10匹、2週間後にヤマトヌマエビを20匹と通常よりも多めに導入いたしました。
換水後のアンチグリーンによる葉クリーニングも毎週1回行い、立ち上げ後10ヶ月経過して写真のような状況です。
いずれの水草も弱酸性を好みますが、こちらで使用している水道水はpH7.5と高めですから、換水直後はソイルと二酸化炭素によるpH低下が追いつかないので、換水後に市販のpH降下剤を添加しています。
これによってソイルの弱酸性を保つ効果も長持ちします。
前景水草のみを使用した分、成長が遅く、水槽を年単位で維持することができそうです。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H360mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル(前のレイアウトで使用したものを洗って再使用)
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- pH調節:二酸化炭素と黒ソイル、市販のpH降下剤併用でpH6前後を維持
-
栄養剤:水槽立ち上げ時から、トロピカ 液体栄養剤(茶液)を2プッシュ、週1回。
立ち上げ1ヶ月後にトロピカ カプセル栄養剤10粒埋設。(ソイル部分) - 換水:設置時から週1回、80%ずつ。
- アンチグリーン:週1回換水後に15cc添加。
- コケ取り生体:サイアミーズフライングフォックス×10匹、ヤマトヌマエビ×20匹
- その他観賞魚:カージナルテトラ×約20匹
- 魚への給餌:キョーリン・ネオプロスを平日のみ1日3回
- 水草:ウォータークローバー 1-2-G、ブラジリアン コブラグラス 1-2-G、グロッソスティグマ 1-2-G、ヘアーグラスショート 1-2-G
撮影:水草植え込み後およそ10ヶ月経過時
城壁石組みを使った水槽 part2
以前のレイアウトで使用した石組みの城壁部分を再利用して別の水草を植えました。
前景水草は「1-2-GROW!」のウォータークローバーです。
成長が遅い分、トリミングの手間が少ないのですが、その分コケに負けないように、成長が速く水中の養分吸収力の高いパールグラスを多めに植え込み、かつアンチグリーン、コケ取り生体を併用することでうまくマット化できました。
ミナミヌマエビは水質の急変に弱いので、水あわせを5時間行いました。
今回は、RO水(雨水でも良いです)を使用してみましたが、水道水を使用したときよりもニューラージパールグラスが綺麗に垂れ下がってくれました。
水道水が弱酸性で導電率の低い地域では、水道水でも同じように垂れてくれると思います。
他の水草に関しては、水草が好む弱酸性になっている水道水と、RO水を使用した場合で、成長の差などは感じられません。
TWINSTAR600S の強力な光によって、パールグラスの軽快な緑色は透明で艶やかに、赤は目がくらむほど濃厚に発色しています。
石組みだけ残して別の水草を植えて育てるのも、プランターに植える花を変えていくような感覚で、楽しむことができました。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H360mm
- 照明:TWINSTAR600S×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル(前のレイアウトで使用したものを洗って再使用)
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- pH調節:二酸化炭素と黒ソイル、市販のpH降下剤併用でpH6前後を維持
-
栄養剤:水槽立ち上げ時から、トロピカ 液体栄養剤(茶液)を2プッシュ、週1回。
立ち上げ1ヶ月後にトロピカ カプセル栄養剤10粒埋設。(ソイル部分) -
換水:設置後1ヶ月は週2回、80%ずつ。
その後は週1回80% - アンチグリーン:週1回換水後に15cc添加。
- コケ取り生体:サイアミーズフライングフォックス×5匹、ミナミヌマエビ×50匹
- その他観賞魚:グリーンネオンテトラ×6匹、チェリーバルブ×3匹
- 魚への給餌:キョーリン・ネオプロスを平日のみ1日3回
- 水草:ウォータークローバー 1-2-G、ロタラ ベトナムH’RA 1-2-G、パールグラス、ハイグロピンナティフィダ、ニューラージパールグラス、ルドウィジアSP.スーパーレッド
撮影:水草植え込み後およそ3ヶ月経過時
3種類の前景水草の絨毯
緑色が涼やかなコブラグラス、ストロギネ レペンス、ニューラージパールグラスの3種類の前景水草で草原を作りました。
いずれも当地の水質では、比較的コケに負けやすい前景水草ですから、植え込みと同時にサイアミーズフライングフォックス、ゴールデンアルジーイーター、スポッテッドブッシーを導入し、更にアンチグリーンも使用してコケ対策、水草葉表面をキレイに保つように注意いたしました。
またグロッソやヘアーグラスよりも成長の遅い前景水草ですから、窒素リン入り栄養剤であるトロピカ カプセル栄養剤は通常よりも少し少なめにして、そのなかでも比較的養分を多めに要求するストロギネ レペンスの周囲に集中的に埋設しています。
魚は東南アジアで養殖されたカージナルテトラです。華美な色合いですがなぜか落ち着きがあり、30年近く見続けてきましたが、飽きのこないすばらしい魚です。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H360mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- pH調節:二酸化炭素と黒ソイル、市販のpH降下剤併用でpH6前後を維持
-
栄養剤:水槽立ち上げ時から、トロピカ 液体栄養剤(茶液)を2プッシュ、週1回。
立ち上げ1ヶ月後にトロピカ カプセル栄養剤5粒、主にストロギネ周辺に埋設。(ソイル部分) -
換水:設置後1ヶ月は週2回、80%ずつ。
その後は週1回80% - アンチグリーン:週1回換水後に15cc添加。
- コケ取り生体:サイアミーズフライングフォックス×2匹、シルバーフライングフォックス×1匹、ゴールデンアルジーイーター×1匹(以上、水槽立ち上げ時から)、スポッテッドブッシー×1匹
- その他観賞魚:カージナルテトラ×20匹くらい
- 魚への給餌:キョーリン・ネオプロスを平日のみ1日3回
- 水草:ブラジリアン コブラグラス 1-2-G、ストロギネ レペンス 1-2-G、ニューラージパール 1-2-G
撮影:水草植え込み後およそ3.5ヶ月経過時
ピンナティフィダを使った水槽
黒賢石のレイアウトセットを使用した水槽をつくるにあたって、水草はハイグロ ピンナティフィダをメインにすることにしました。
今回使用した黒賢石は白い筋が入っている石が多く、また直線部分が特徴的で山のような独特の形をしたものだったのですが、白い筋から地層を連想し、恐竜時代の山をイメージして組み、その山の周りのジャングルをピンナティフィダを使って表現したいと思いました。前景の草原は、少し高さのあるストロギネ レペンスとウォータークローバー、チェーンアマゾンソードなどを混ぜてワイルドな雰囲気に。
これまで作ってきた水槽ではあまり使用してこなかったピンナティフィダやアマゾンソードなどを入れた上に、若干水質をアルカリ性に傾ける黒賢石を使用したため、育成がどうなるか当初は少し気になっていましたが、立ち上げから撮影まで、とてもスムースに何も悩まされることなく育てることができました。
水槽管理としては、他の水槽とほぼ同様です。特別なこととしては、立ち上げ2週間後にトロピカ カプセル栄養剤を各所に埋めて翌日にきっちり換水したくらいで、それ以外は、週1回の80%換水、同時にトロピカ 液体栄養剤(茶液)を2プッシュと、アンチグリーン15tの添加で水草本来の成長をサポートし、コケ予防をおこないました。
コケ予防として役に立ってくれた魚は、定番サイアミーズフライングフォックスに加え、新入りのゴールデンアルジーイーターです。彼は 黒賢石の山に登って草原を見渡すのがお気に入りで、その下の石の隙間を棲みかとしています。よく働き、表情も愛嬌があるので、たちまちこの水槽の重要キャラになってしまいました。
この石組みは、黒賢石の白い筋の向きを揃えることを意識して組んでは見たものの、隙間ができてしまったりして構図としては正直満足いくものにはできなかったのですが、その隙間を魚たちが有意義に使ってくれているので救われました。
泳がせている魚はエンドラーズ ライブベアラー。蛍光色が格好良く、アーティスティックスイミングの水着みたいだと思いながら眺めています。ちなみにこの水槽にはクラウンローチもいるのですが、なかなか姿を見せてくれず、稀少キャラ扱いになっています。
この水槽は、魚を泳がせるようになってから、見る楽しさが格段に増しました。
やはり魚というのは魅力的な存在だと、あらためて感じました。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H360mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- pH調節:二酸化炭素と黒ソイル、市販のpH降下剤併用でpH6.5前後を維持
-
栄養剤:水槽立ち上げ時から、トロピカ 液体栄養剤(茶液)を2プッシュ、週1回。
立ち上げ2週間後にトロピカ カプセル栄養剤8粒埋設。 -
換水:設置後2週間は週2回、80%ずつ。
その後は週1回80% - アンチグリーン:週1回換水後に15cc添加。
- コケ取り生体:サイアミーズフライングフォックス×4匹(水槽立ち上げ時から)、ゴールデンアルジーイーター×1匹
- その他観賞魚:クラウンローチ×1匹、エンドラーズ ライブベアラー×15匹
撮影:水草植え込み後およそ2ヶ月経過時
青華石の岩肌と緑のコントラストを楽しむ水槽
大サイズの青華石を使って、岩肌むき出しの連山レイアウトを組んでみました。人気の高い青華石の中でも存在が埋もれがちな大サイズですが、大サイズだけで立てて並べただけで、どこかの高峰のようなイメージができました。
この石の色がまた、涼しげな山々を連想させます。
水草は石が隠れないように高さの出ないキューバパールグラスのみを使用して、麓に草原を作りました。撮影時は水草植え込み後6ヶ月経過した状態ですが、TWINSTAR600Eによってキューバパールの軽快な緑色が映えています。
キューバパールは比較的成長が遅いので、完全にマットするまでの3ヶ月はコケ取り生物(サイアミーズフライングフォックス×5匹、アルビノブッシーマウス×1匹、セルフィンプレコ×1匹、ミナミヌマエビ30匹)を多めに収容し、その後ゴールデンテトラとミクロラスボラSP.HANABIを迎えました。植え込み直後のキューバパールは抜けやすいのでヤマトヌマエビは使いませんでした。半年経過後の今もミナミヌマエビも元気です。
石はセルフィンプレコとブッシーマウスに掃除をしてもらうことで、綺麗に保つことができています。これらのプレコはキューバパールのような小さい葉の水草はほとんど食べないようです。
ゴールデンテトラは名前から連想するような派手さは少なく、むしろ渋みがあり、泳ぎも落ち着いているために、水草レイアウトに良くなじんでいます。
栄養剤は立ち上時から週1回換水後にトロピカ 液体栄養剤(茶液)を2プッシュと、2ヵ月後にトロピカ カプセル栄養剤を8粒埋設して、半年間維持しております。キューバパールはグロッソやヘアーグラスよりも成長が遅いので、窒素リンの消費も少なく、そのためにこの使用数で間に合っているのだと思います。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H360mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- pH調節:二酸化炭素と黒ソイルによりpH6.5前後を維持
-
栄養剤:水槽立ち上げ時から、トロピカ 液体栄養剤(茶液)を2プッシュ、週1回。
立ち上げ2ヶ月後にトロピカ カプセル栄養剤8粒埋設。 -
換水:設置後1ヶ月は週2回、80%ずつ。
その後は週1回80% - アンチグリーン:週1回換水後に15cc添加。
- コケ取り生体:サイアミーズフライングフォックス×5匹(水槽立ち上げ時から)、アルビノブッシーマウス×1匹、セルフィンプレコ×1匹、ミナミヌマエビ×30匹
撮影:水草植え込み後およそ6ヶ月経過時
幽玄石を使った水槽
“幽玄石レイアウトセット”を使用した水槽です。“幽玄石”は凹凸の多い石で、独特の個性を有します。これを補助材と液状接着剤を使って組上げています。
オーバーハングや通り穴など、魚の気分になってこんなところを見上げながら泳いだら楽しいだろうな、と思えるような形を意識して組みました。凹凸が多い分、パズルのように石と石を組み合わせやすく、接着で固定しやすいのも幽玄石の特長だと思います。
接着部分は手を使って軽い力で剥がすことができるので、
次のレイアウトを作成するときには、また違った石組みを作ることができ、永らく楽しむことができます。
水草は、植え込み時の前景は、キューバパールグラスとヘアーグラスを分けて植えていたのですが、結果、この2種が混在した前景マットが出来上がってしまいました。これは、成長の遅いキューバパールが、成長の早いヘアーグラスの勢いに飲み込まれてしまう形になったのですが、水槽全体のバランス維持で考えると、キューバパールの面積が多い場合よりも、成長の早いヘアーグラスが多いほうがコケの発生が多少なりとも減りますし、これはこれで草原っぽい雰囲気が出て悪くないと思うようになりました。TWINSTAR600E LED照明を60cm規格水槽に1本使用で、このような前景水草を育成することが可能です。
魚は、水草の状態が安定した2ヶ月後からラスボラ エスペイとチェリーバーブ、アベニーパファー(スネイル退治のため)を迎えています。エスペイ、チェリーバーブともに、飼い込むほどに赤が好ましく発色してきました。また両魚ともに泳ぎ方が落ち着いていて、レイアウトに馴染みむので気に入っています。
幽玄石に生えてくるコケは、サイアミーズフライングフォックスとスポッテッドブッシーが掃除してくれていますので、6ヶ月経過後の現在も綺麗な状態を保つことができています。
肥料は、水槽立ち上げ時から、窒素・リン・カリウム主体のカミハタOKOSHIを埋設し、微量元素主体のトロピカ 液体栄養剤(茶液)を併用しています。
カミハタOKOSHIは効果持続時間が長く、6ヶ月の間追肥していません。
ただし今回の水槽立ち上げと同時のカミハタOKOSHI埋設は、タイミングとしては早すぎたようでコケの発生が多かったため、今後はあと1、2月遅らせてから使用するか、量を減らして使用するのが良いと考えています。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H360mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:1秒に1滴、1日8時間添加
- pH調節:二酸化炭素と黒ソイルによりpH6前後を維持
-
栄養剤:水槽立ち上げ時から、トロピカ 液体栄養剤(茶液)を2プッシュ、週1回。
水槽立ち上げ時から、カミハタOKOSHI1塊分を分散して埋設。 -
換水:設置後1ヶ月は週2回、80%ずつ。
その後は週1回80% - アンチグリーン:週1回換水後に15cc添加。
- コケ取り生体:サイアミーズフライングフォックス×5匹(水槽立ち上げ時から)、ヤマトヌマエビ×5匹(水槽立ち上げ2ヶ月後から)、スポッテッドブッシー東南×1匹(水槽立ち上げ2ヶ月後から)
撮影:水草植え込み後およそ6ヶ月経過時
奇岩群をイメージした水槽
湾に点在する奇岩群、そびえ立つ岩の上の方には植物が植わっていて...
そんな景観を水槽で再現できないかと思い、高さと奥行きのある60×45×45(cm)の水槽を使ってレイアウトを組んでみました。
紅木化石を立てて土台の石に接着固定し、土台部分はソイルで覆っています。
岩の上の植物を再現するのには、ミニPプレート キューバパールグラスを使用。ゼリー状接着剤で、石に貼り付けていきました。ミニPプレートはハサミでカットすることもできるので、貼り付けたい部分の形に合わせてカットして、無駄なく使用できます。
育成については、ニューラージパールグラスとキューバパールグラスという当社の試験水槽で成長が遅い前景水草ベスト1、2の種のみを使用しており、成長の速い=水中の余分な養分を吸収してくれる水草がいないために、当初は両種がいろいろなコケに負けてかなり苦労しました。
この際に行ったことは、@TWINSTAR600sを1→2台に増やす。A当社使用の水道水のpHが7.5と高く、pHを下げるソイルが少ないので、二酸化炭素添加+市販のpH降下剤を併用してpH6前後に保つ。B“トロピカ 水草用 液体栄養剤 緑液”を 毎日少しずつ添加して、活着させたキューバパールに養分を供給する。Cコケ取り生体を種類、数多く導入する。D換水後にアンチグリーンを添加する。E換水頻度を週1回から2回に増やす・・・以上で水草が順調に育ち、葉の緑色も自然に瑞々しくなっていきました。状態の安定した現在は週1回の換水に戻しています。
結局、よく育ったキューバパールグラスが分厚くブロッコリーのようになってしまいましたが、これはこれで不思議と飽きがこないです。
注)60×45×45(cm)水槽で一般的な水草を飼育する場合はTWINSTAR600s×1台で十分育ちます。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H360mm
- 照明:TWINSTAR600S×2本、1日8時間照射(最初は1灯で開始し2ヶ月後に2灯に増)
- ろ過:エーハイム2217×1台(サブストラットプロ、メック、粗めフィルターパッド)新品から使用
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
-
栄養剤:トロピカ カプセル栄養剤を水草植え込み2ヶ月後に4粒、その後3ヶ月おきに5、6粒ずつ追加。(ソイル部分)
水槽立ち上げ時から、トロピカ 液体栄養剤(茶液)を規定量、週1回。
水槽立ち上げ4ヶ月後から、トロピカ 液体栄養剤(茶液)をトロピカ 液体栄養剤(緑液)に切り替えて、1/2プッシュを週5日添加。 -
換水:設置後1ヶ月は週2回、80%ずつ。
その後は週1回80% - アンチグリーン:週1回換水後に40cc添加。
- コケ取り生体:シルバーフライングフォックス×10匹(水槽立ち上げ時から)、ヤマトヌマエビ×10匹(水槽立ち上げ2ヶ月後から)、スポッテッドブッシー東南×3匹(水槽立ち上げ2ヶ月後から)
撮影:水草植え込み後およそ1年経過時
大きな城壁をイメージした水槽
草むした城壁の趣を出したくて、
青華石の小さいサイズを集めて(プチアクアの石を使用、または青華石を砕きます)
液状接着剤と補助材で石組みしました。
石組みした城壁の内側に黒ソイルを入れ、水草の緑から赤のグラデーションができるように順に植え込んでいます。
新しく立ち上げた時から、換水後にアンチグリーン15ccを週1、2回使用することで、スムースに水草が成長し、4ヶ月で写真の状態になっています。
もちろん2週間後から草ごとにトリミングをおこない、それぞれの草の高さが合うように配慮しています。
魚はコケ予防策として、水草植え込み後すぐにサイアミーズフライングフォックスを5匹、1ヶ月後にヤマトヌマエビ4匹、ミナミヌマエビ20匹を投入、3ヵ月後にグリーンネオンテトラ10匹程度を迎えました。
弊社試験水槽で使う水道水は多くの珪酸・硝酸を含むため、コケの出やすい水質です。
そのため、立ち上げ時のサイアミーズフライングフォックスは必ず入れるようにしています。
今回のように新品のろ過で立ち上げる場合は、アンモニア、亜硝酸に強いこの魚が適していると思います。
弊社で使用する水道水は栄養塩が多い上にpH7.5程度と高く、水草の育成に向いているとは言えません。
更にこのレイアウトはpHを下げることができるソイルの量が少なく、石を多く使用しているので、二酸化炭素を1滴/2秒と多めに添加しても、なかなかpHが7以下まで下がりにくいことがあります。
そのため、市販のpH降下剤を毎日入れて弱酸性を保つようにしています。
これが水草水槽を上手に管理するための大きなコツでもあります。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H300mm
- 照明:TWINSTAR600S×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台(ろ材は新品から使用)
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
-
栄養剤:トロピカ カプセル栄養剤を水草植え込み時と2週間後に12粒。
翌日80%換水。
その後週1、2回の換水後にトロピカ液体栄養剤(茶液)を2プッシュずつ。 -
換水:設置後1ヶ月は週2回、80%ずつ。
その後は週1回80% - アンチグリーン:週1回換水後に15cc添加。
撮影:水草植え込み後およそ4ヶ月経過時
倒木をイメージした水槽
特徴的な枝ぶりの流木を使ったレイアウトをつくってみました。
ジャングルの沼に沈んだ倒木の周りに水草が生えた感じを出したかったのですが、
有茎の水草に覆われて、枝の多くが隠れてしまいました。
TWINSTARの魅力を活かせる赤い水草が中心ですが、
それぞれの葉や茎が違う成長や広がり方をする水草を使用しています。
水草の間から少し出ている枝にもインパクトがあって、流れるような赤が印象的です。
今回はカミハタOKOSHIを使っています。
規定量より少なめで1塊分を小分けに分散させて埋設しました。
赤い水草の色は、他の条件が同じであればトロピカ カプセル栄養剤のほうが濃くなる気がします。
コストはOKOSHIのほうが抑えられるので、条件によって使い分けがおすすめです。
この水槽も立ち上げ時からアンチグリーンを使用し、問題なく60日で立ち上がりました。
魚は水草を植え込むと同時にコケ予防としてサイアミーズフライングフォックスを7匹投入。
水草の成長が軌道にのった1ヶ月後からニューギニアレインボー10匹を迎えました。
その後もコケの発生がほとんどなく、管理がラクな水槽です。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H300mm
- 照明:TWINSTAR600S×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台(ろ材は新品から使用)
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
-
栄養剤:カミハタOKOSHI1塊分を分散して水草植え込み前に埋設。
週1、2回の換水後にトロピカ液体栄養剤(茶液)を2プッシュずつ。 -
換水:設置後1ヶ月は週2回、80%ずつ。
その後は週1回80% - アンチグリーン:週1回換水後に15cc添加。
撮影:水草植え込み後およそ2ヶ月経過時
赤系水草をメインにした水槽
TWINSTARを使用した水草水槽は、赤がとてもよく映えます。
普段ポイントとして使用されがちな赤系水草を、敢えてメインで使用した水槽をつくりました。ヘアーグラスの緑とのコントラストがはっきりしていて、色彩の美しさをあらためて感じます。
ルドウィジア SP.スーパーレッドは、うまく育てると瑞々しい明るさをもった赤色になります。
またロタラSP.ベトナムH’RAと一緒でよく育つので、この赤い山は植え込み1週間後から毎週トリミングと差し戻しをおこなって育てました。
ヘアーグラスは、設置から1ヵ月後のタイミングで多めのトリミングをしています。
2ヶ月経過した後の赤い山は、2、3日おきに少しづつトリミングをおこなって高さを保ちます。
この水槽は気温が下がり始めた冬の初めに作成しました。
普段であれば水槽が落ち着き完成に至るには半年近くを要してしまうこともありますが、この水槽は、すでに生物ろ過が十分に立ち上がったエーハイム2213を使用し、
トロピカ液体栄養剤とアンチグリーンを使用し、水草植え込み翌日にサイアミーズフライングフォックスを5匹導入することで、
水草が順調に成長して、2ヶ月弱という短期間で完成し、寒い冬の間も十分に楽しむことができました。
赤が多くこんもりしているところが冬のイメージにぴったりでした。
季節を感じながら水槽を作成するのも楽しいものだと思います。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H300mm
- 照明:TWINSTAR600S×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:3秒に1滴、1日8時間添加
- 栄養剤:トロピカ カプセル栄養剤を水草植え込みと同時に12粒。
翌日80%換水。
その後週1、2回の換水後にトロピカ 液体栄養剤(茶液)を2プッシュずつ。 - 換水:設置後1ヶ月は週2回、80%ずつ。
その後は週1回80% - アンチグリーン:週1回換水後に15cc添加。
撮影:水草植え込み後およそ2ヶ月経過時
ロタラとグロッソの段々畑
前景のグロッソスティグマはトロピカのカプセル栄養剤を使用。
ぐんぐん育って波打つように層になっていますが、
ひとつひとつの葉も力強く大きく、そして全体で艶やかな緑を発しています。
中景、後景には3種のロタラを配置。
TWINSTAR は水草を美しく魅せるのが得意なLEDですが、
特に赤い水草に関しては
紅のような赤から、淡いピンクのような赤まで
とても綺麗に魅せてくれます。
60cmという限られた空間の中で、
ぎゅっと詰まって美しく、水草が活き活き育つこの水槽は、
シンプルながらも見応えのある水槽です。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H300mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- 栄養剤:トロピカ カプセル栄養剤を水草植え込み後2週間後に10粒。
トロピカ 液体栄養剤(茶液)を規定量、週1回。
撮影:水草植え込み後およそ2ヶ月経過時
3色の重なりを意識した水槽
ロタラ系の水草は成長が早く、生育旺盛、どんどん領地を拡げていくのが常です。
段々畑の水槽もそうですが、
このように赤と緑のロタラを使用したり、
違う種類の有茎水草を植える場合、
普通に植えると、育つに連れてそれぞれの領地が混ざり合って境界線がなくなってしまいます。
このような場合は仕切り対策が有効です。
植える前に、植栽の場所割りのようなものを考え、
薄い石やプレートのようなもので仕切りをつくってから植えるようにします。
花壇のようなイメージです。
根の侵略を抑えられるので、効果があります。
この水槽では植えていませんが、
ヘアーグラスなども、侵略してきやすい種類の1つです。
もちろん、違う種類が混ざることが悪いわけではなく、
それが狙いの場合もあると思います。
どちらにしても最初に完成形をイメージしておくと
思い通りに作りやすくなります。
ちょっとした工夫をしておくことによって、
そのあとの管理もぐっとラクになって
イメージ通りの水槽ができあがります。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H300mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- 栄養剤:トロピカ・カプセル栄養剤を水草植え込み後2週間後に10粒。
その後3ヶ月おきに5、6粒ずつ使用。トロピカ 液体栄養剤(茶液)を規定量、週1回。
撮影:水草植え込み後およそ15ヶ月経過時
ストロギネ・レペンスの山
液状接着剤と補助材を使って木化石を高く組みあげた水槽です。
前景、中央から流れ出ている川のように見えるのはニューラージパールグラスです。
ニューラージをこのように前景いっぱい、マットのようにするには強い光が必要。
さらにトロピカの栄養剤シリーズを使えば、うまく育てることができます。
栄養剤シリーズは、その使い方にコツ有り。
まず換水の2時間前に緑液を規定量投入、水草に ある程度栄養を吸収させてから通常通り80%換水。これで水中に余計な養分が残りにくく、水草がコケに負けにくくなります。
その後ニューラージが前景を覆ってきたら、カプセル栄養剤を底床中に埋め込んで葉の健康状態を維持します。
当初中景の一部に植えていたストロギネ レペンスは、8ヶ月経つと山のように積みあがっていました。
元気に開いてはつらつ としている濃い緑色のストロギネが、徐々に拡がって木化石の壁を覆い、ついには山のように。
これはこれでなかなか飽きの来ない水槽です。
またストロギネはグロッソに比べて前景としても長期間維持しやすい水草です。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H300mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- 栄養剤:トロピカ カプセル栄養剤を水草植え込み後1ヶ月後に10粒、その後3ヶ月おきに5、6粒ずつ使用。トロピカ 液体栄養剤(茶液)を規定量、週1回。セット直後から換水2時間前にトロピカ 液体栄養剤(緑液)を規定量投入し、水草にある程度吸収させて換水。この処理を週1回。
撮影:水草植え込み後およそ8ヶ月経過時
パールグラスだけの水槽
パールグラスは適した環境を用意してあげれば非常に育てやすい、かんたんな水草です。
よく育つため後景で使用されているイメージがありますが、
まめに低くトリミングして
TWINSTAR 600Sで強い光を当てると
ほふくしやすく前景にも使うことができます。
またパールグラス1種のみでも、
石を組んで それぞれの場所に分けて配置すれば1つの景観ができます。
しかも失敗が少なく、完成も早いので、
初めて水草水槽に挑戦する方にもおすすめです。
一般的に水草は低いpHの環境を好みますが、
パールグラスはpHが高いほうが得意なようです。
そのため、少しpHが上がりやすくなってしまう石を使ったとしても
相性が良く、健康に育ちます。
ぐんぐん成長して森をつくるパールグラスは、
水中の栄養分を多く吸収するので
水を綺麗にするという役目も果たします。
コケの生えにくい環境をつくることができる、頼れる水草です。
きれいな水質であれば小型の熱帯魚をたくさん泳がせても安心です。
エサを毎日少しずつ与えれば、
それが水草の栄養をちょうど良いペースで補給することになって一石二鳥。
魚たちも、水草水槽では色が揚がりやすく
ヒレも大きく伸びて
綺麗になります。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H300mm
- 照明:TWINSTAR600S×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:4秒に1滴、1日8時間添加
- 栄養剤:トロピカ カプセル栄養剤を水草植え込み後1ヶ月後に10粒。その後3ヶ月おきに5、6粒ずつ使用。トロピカ 液体栄養剤(茶液)を規定量、週1回。
撮影:水草植え込み後およそ15ヶ月経過時
グロッソのアーチ水槽
アーチをつくってグロッソスティグマを垂らすようにしました。
液状接着剤を使って石をアーチ型に組み、
その石の上にミニ Pプレートのグロッソスティグマをゼリー状接着剤で貼り付けます。
ミニPプレートの中には、
水草専用肥料OKOSHIをほぐして1枚あたり3粒ずつを目安に入れ込みました。
こういうレイアウトではニューラージパールグラスを使用することが多いと思いますが、
グロッソだと比較的かんたんに水草を垂れ下がらせることができます。
グロッソは成長が速く、前景に使用するとどんどん重なっていってしまうほどですが、
ここではその成長スピードを活かしています。
ボリュームをつくりやすいランナーで殖える水草であればこのようなアーチレイアウトが可能です。
ニューラージパールグラスはもちろん、
ヘアーグラスなどでも。
こういった前景でよく使われる水草は、
有茎の水草と違って成長の勢いが出るまで多少時間がかかることがあります。
その間に水面に油膜が発生することがありますが、
その油膜は多くが植物プランクトンです。
この発生を防ぐには水面を動かすことが有効なので、
シャワーパイプやフレキシブル排水口を使用するようにしています。
これらを使用する場合は水面が動くようにセットすることが大切です。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H300mm
- 照明:TWINSTAR600S×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- 栄養剤:トロピカ カプセル栄養剤を水草植え込み後2週間後に6粒。
その後3ヶ月おきに5、6粒ずつ使用。トロピカ 液体栄養剤(茶液)を規定量、週1回。グロッソの根元部分に、ほぐしたカミハタOKOSHIを1粒づつ合計30粒埋設。
撮影:水草植え込み後およそ3ヶ月経過時
波打つ水草の水槽
それぞれの魚が種類によって好む水質があるように、
水草も種類によって好む水質が違うようです。
ただ、多くの水草がpH低めの環境を好むことが分かっています。
その理由の1つが、水草が必要としている二酸化炭素の形態に関係しています。
二酸化炭素はpHによって形態が遊離炭酸や炭酸水素イオンに変化します。
多くの水草は、遊離炭酸状態の二酸化炭素を必要としています。
二酸化炭素は、
pHが6以下くらいになると遊離炭酸状態になりやすく、
pHが高くなると水草が利用できる二酸化炭素が少なくなると考えられているため、
水草水槽ではpHを下げることが有効なのです。
レイアウトに石を使っている場合などは、
ソイルとのバランスにもよりますが、
pHが下がりにくくなる場合もあります。
なかなか水草の調子があがらない時などは、特にこまめなpHチェックがおすすめです。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H300mm
- 照明:TWINSTAR600S×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- 栄養剤:トロピカ・カプセル栄養剤を草植え込み後1ヶ月後に10粒。その後3ヶ月おきに5、6粒ずつ使用。トロピカ 液体栄養剤(茶液)を規定量、週1回。
撮影:水草植え込み後およそ2ヶ月経過時
有茎草のトリミングを楽しむ水槽
色違いのロタラを3種植えて、丸くトリミングした水槽です。
この水槽では有茎水草の成長が早く、
週に1度...多いときには週2回のトリミングが必要になります。
TWINSTAR とトロピカ水草栄養剤シリーズは、
水草を健康に活き活きと育てることができますが、
有茎水草の場合、元気すぎて、
あっ という間に水面に届いてしまうくらいの勢いで成長することがあります。
形良く維持するためには、こまめなトリミングが必要ですが、
この“刈る作業”が、有茎水草水槽の醍醐味の1つではないでしょうか。
ただし、一気に全部を刈り取ってしまうと、一時的に水槽内で水草の成長がストップしてしまうことになります。さらに、
トリミング後の水槽内は切り取られた水草の葉や茎などで意外と水が汚れています。
このような状況下では、
水槽内に余分な養分がたくさん漂っている状態になるため、
ラン藻などのコケが生えやすくなります。
そこで、トリミングの際は、元気の良い成長真っ盛りの水草を一部分残しておくようにします。
それらが引き続き水中の養分を吸収してくれるので、
水槽内のバランスは崩れにくくなり、
コケの発生を抑えることができます。
もしもこのように トリミングが タイミングを分けてできない場合には、
マツモなどの水草を一時的に浮かべておくことで
同様に水中の養分を吸収して
コケ発生を抑える手助けをしてくれます。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H300mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- 栄養剤:トロピカ カプセル栄養剤を水草植え込み後2週間後に10粒。その後3ヶ月おきに5、6粒ずつ使用。トロピカ 液体栄養剤(茶液)を規定量、週1回。
撮影:水草植え込み後およそ2ヶ月経過時
流木とアヌビアスの水槽
かっこいい流木が1つあると、
それだけでレイアウトが引き締まるので
とても重宝します。
一方で、流木のアク抜きが十分でなかったりする場合は、
流木から養分が染み出してくるのか、
コケが発生する環境になりやすいです。
大量換水を繰り返す、
というのも手ですが、
殺菌灯をセットすることで
ある程度のコケ予防効果が得られるようです。
殺菌灯には
有機物の分解を間接的に助ける働きがあります。
流木から出てくるアクなどを紫外線で細かく分断、
ろ過細菌がそれを分解、
という連携プレーで
コケの生えにくい環境をつくってくれます。
◆水槽スペック
- 水槽:W600×D300×H300mm
- 照明:TWINSTAR600E×1本、1日8時間照射
- ろ過:エーハイム2213×1台
- ソイル:カミハタ黒ソイル
- 二酸化炭素:2秒に1滴、1日8時間添加
- 栄養剤:トロピカ・カプセル栄養剤を水草植え込み後2週間後に4粒。その後3ヶ月おきに5、6粒ずつ使用。トロピカ 液体栄養剤(茶液)を規定量、週1回。
撮影:水草植え込み後およそ2ヶ月経過時
水草水槽マニュアル