丸い!小さい!かわいい!ミシシッピニオイガメ


 

コロコロかわいいミシシッピニオイガメ達。ペットとして優れた素質があります。



ミシシッピニオイガメとは?

今回の主役、ミシシッピニオイガメです。
本種の魅力が伝わればいいのですが…

ミシシッピニオイガメSternotherus odoratusはドロガメ科ニオイガメ属に分類されるカメです。ニオイガメ属には4種が分類されていますが、 ミシシッピニオイガメが属の模式種(属の代表)とされています。 学名のodoratusとは“芳香”という意味であり、ニオイガメの仲間は危険を感じると、後ろ脚の付け根から臭いのある分泌液を放つため(特に野生個体)、この名前があります。

 

ミシシッピニオイガメはどこのカメ?

ミシシッピニオイガメは、アメリカ合衆国の中央部から東部にかけて広く分布しているほか、カナダの一部にも分布しています。現地では“Stinkpot”や“Common Musk turtle”と呼ばれています。



ミシシッピニオイガメはどんな環境に棲んでいるの?

流れの緩やかな河川や湖、沼などに生息しています。夜行性で、ほとんどの時間を水の中で過ごし、日光浴をあまりおこないません。寒い地域に住んでいるものは冬眠しますが、暖かい地域にすんでいるものは一年中活動します。


ミシシッピニオイガメを見かけたフロリダ州の河川。流れは緩やかです。


ミシシッピニオイガメの大きさは?

ミシシッピニオイガメは、ペットとして流通しているカメの中では最も小さいカメの1つで、最大でも13p程度にしかなりません。

左が生後約7年の成体。右は生まれて間もない仔ガメです。


ミシシッピニオイガメの体について

ミシシッピニオイガメの特徴を見てみましょう。

頭は大きく、顔つきはとがっていて、眼の周りに黄色い模様があります。

甲羅は真っ黒で、卵型をしています。

仔ガメを前から見ると、甲羅は三角形で、両サイドに筋状の盛り上がり(キール)
があります。このキールは甲羅をより頑丈に補強するものだと考えられています。

そのキールは成長と共に消えてしまい、最終的にはツルツルの丸いカメになります。

真っ黒の色彩も、成長と共に薄くなります。

腹甲は小さく、手足には発達した水かきがあります。


ミシシッピニオイガメを飼育してみよう


ミシシッピニオイガメは飼いやすい?

おそらくペットとして流通しているカメの中で、最も飼育が簡単なカメです。初夏から秋にかけて、繁殖された仔ガメが流通します。


手前の小さなサイズの仔ガメが初夏〜秋頃まで流通します。


ミシシッピニオイガメのお勧めポイントは?

まずサイズです。最大でも13pというのは、非常に扱いやすいサイズです。次に、飼育が簡単です。 ミシシッピニオイガメは日光浴をあまり必要とせず、ほとんど水の中で過ごすので、複雑な環境作りが必要ありません。 最後に…ビジュアル!丸い甲羅に、ツンととがった顔つきはすっごくキュートです♪


ミシシッピニオイガメは大人になっても丸くてかわいいです。


ミシシッピニオイガメのあれこれ

◆どんなケージで飼うの?

ミシシッピニオイガメは小さなカメなので、比較的小さなスペースで飼育が可能です。仔ガメならプラケースなどで、成体でも45cm水槽があれば一生飼育できます。


プラケースに水を入れただけの、ごくシンプルなケースでも飼育可能です。

◆水深はどれくらい?

泳ぎが苦手という事はありませんが、野生化でも水深の浅い場所(60cm以下)を好むようです。飼育下では首を伸ばして息ができる程度の水深でかまいません。


泳げますが、水深は浅い方が安心です。

◆水換えはどれくらい?

なるべく1日に1回、水換えをするようにしましょう。


◆ミシシッピニオイガメの餌は?

野生では魚や昆虫、貝、水草などを食べる、肉食中心の雑食です。飼育下ではカメ専用の人工飼料で問題ありませが、刻んだメダカやエビなども好物です。なお、餌は水の中で食べます。


水草の根に潜って隠れています。
雑食なので、この水草も時々かじられます。
カメプロス 沈下性

◆餌の回数は?

仔ガメならば毎日食べるだけ与えましょう。成体ならば週に3回程度で構いません。


◆水温はどれくらい?

水温は26℃〜30℃あればよいでしょう。仔ガメの場合は特に低温に注意しましょう。


◆冬季の管理は?

ミシシッピニオイガメは寒さに強いカメですが、日本の冬はちょっと寒すぎます。冬眠させることもできますが、水中ヒーターなどで加温するほうが無難です。


◆同じケージで何頭も飼える?

ニオイガメの仲間は気性の荒いものが多いですが、その中でもミシシッピニオイガメは大人しいほうで、同じケージで複数を飼育しても問題は起きにくいです…が、やはり何が起こるか分からないので、1頭づつ大切に飼育してあげた方が良いでしょう。


性質はおとなしいですが、単独で飼育したほうが無難です。

◆魚と一緒に飼える?

熱帯魚や金魚と一緒に飼っている方もいますが、魚が弱ってきたりすると、カメが魚をかじる場合があります。逆にカメが魚につつかれて弱ってしまう事もありますのでオススメはできません。


◆ミシシッピニオイガメの色変わりはいるの?

います。非常に珍しいですが、色彩変異がいくつか見つかっています。


ミシシッピニオイガメの色彩変異“パステル”。全体的にクリーム色です。

ミシシッピニオイガメの色彩変異“トランスルーセント”。模様は無く、目は真っ黒です。

◆ミシシッピニオイガメの寿命は?

はっきりした事はわかりませんが、20年以上の飼育記録があります。大事に育てれば、もっと長生きするでしょう。



いかがでしたでしょうか?小さくて可愛いミシシッピニオイガメは、初心者から愛好家まで幅広く満足できるカメだと思います。貴方の“初めてのカメ”には是非ともミシシッピニオイガメをおすすめします。



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