ウーパールーパーってなんだろう?

日本国内で圧倒的な知名度を誇るウーパールーパー。愛くるしい彼らは、いつ、どこから来たのでしょう?彼らは何の仲間なのでしょう?・・・はじめに ウーパールーパーの知られざる実態から紹介したいと思います。


愛らしいウーパールーパー。しかし、その実態は意外なほど知られていません。

第一章:ウーパールーパーの博物学

第二章:ウーパールーパーを飼ってみよう

第三章:ウーパールーパーの非常事態




第1章 ウーパールーパーの博物学


ウーパールーパーはどこから来たの?

ウーパールーパーは両生類の一種で、本来は中南米にあるメキシコ合衆国のソチミル湖やチャルコ湖という場所に住んでいましたが、 およそ150年前にヨーロッパに持ち出され、100年ほど前から医学の研究のために飼育され始めました。

原種(いわゆる野生のウーパールーパー) は全身が黒っぽくて、全長40cmほどと大きく、動きも素早いといわれていますが、100年の間にさまざまな品種改良がおこなわれ、私たちの知っている 姿になりました(改良の過程で、近い種類のトラフサンショウウオと交雑させたのではないか?という説もあるほどです)。

ちなみに、ウーパールーパーの故郷は開発や工事のため環境が悪化してしまい、絶滅に瀕しているため、野生の彼らはワシントン条約(絶滅のおそれのある 野生動植物の国際取引に関する条約)によって保護されています。



ウーパールーパーが日本で有名になったのは1985年頃です。テレビのCMでその愛らしい姿が放送されて一気に人気者となり、各地のデパートなどでは ウーパールーパーの展示などがおこなわれ、テレビアニメ化もされました。実は、『ウーパールーパー』という名前も、当時の日本で付けられたものなのです。


ウーパールーパー、本当の名前は?

実は、『ウーパールーパー』という名前は正確なものではありません。この名前は日本で付けられた商品名です。 彼らの正式名称は『アホロートル』と言います。これは古代アステカ語で≪水に遊ぶもの≫とか≪水の妖精≫、≪水の犬≫、 他に≪水の双生児≫という意味があります(アステカ語は非常に複雑な言語で、様々な解釈があります)。 その後『メキシコ・サラマンダー』という名前も与えられましたが、一般にはあまり定着しなかったようです。

ウーパールーパーの学名(生物につけられる世界共通の名前)はAmbystoma mexicanumと言います。 これはギリシア語で≪コップのような口を持つ生物≫という意味であり、ウーパールーパーの持つ大きな口に由来していると考えられています。  現在は海外でも『ウーパールーパー』という名前が定着しつつあります。確かに不思議な響きがあって、彼らにはぴったりの名前かもしれませんね。


※水中で泳ぐウーパールーパーの写真
水に遊ぶ姿はまさに妖精。ここまで可愛い両生類は他にはないでしょう。

ウーパールーパー、昔は神様だった?

ウーパールーパーの本当の名前であるアホロートルは、本来『アショロトル』と発音するそうです。そして、古代アステカにはこんな神話があります。

“遥か大昔、太陽が寿命を迎えて死んでしまうという大問題がおこった。そして、世界は闇に包まれ、時間が無くなってしまった。 困ったアステカの神々は皆で相談し、自らの命を犠牲にして新たなる太陽を生み出すことを決めた。そして、命を奪う役割を風の神であるエエカトルが引受けることになった。 しかし、ある神が命惜しさに逃げ出してしまう。その神の名はソロティ。文明の神であるケツアルコアトルの双子の弟である。

  ソロティは泣きながらトウモロコシ畑に逃げ込み稲穂(ショトル)に化けたが、エエカトルに見つかってしまう。 次にリュウゼツラン畑に逃げ込みリュウゼツラン(メショロトル)に化けるが、これもすぐに見つかってしまう。 最後に水の中に逃げ込み両生類(アショロトル)に化けるが、結局見つかってしまい殺されてしまう。

  殺されたアショロトルの体は太陽と月の一部となった。そして、アショロトルの一族はその後、神に捧げる生贄となった”


16世紀に描かれたショロトル神を復元
したものです。永遠に水の中に棲み、
死者の世界の王とも言われています。

ちょっと残酷で不思議な神話です。実際にウーパールーパーは古来より現地では食用や薬用に利用されており、呪術にも用いられてきました。 ウーパールーパーは遥か昔から人間に利用されてきた動物だったのです。そして今、愛玩動物として新たな時代を歩みつつあります。 次世代の神話では、もう少し平和な感じになるかもしれません。


ウーパールーパーは何の仲間?

少し専門的な内容になりますが、ウーパールーパーは有尾目イモリ上科トラフサンショウウオ科トラフサンショウウオ属という仲間に分類されています。 両生類には大きく分けてカエル、サンショウウオ、イモリ、アシナシイモリなどがいますが、ウーパールーパーは実はイモリに近い仲間になります。

なお、日本にはいませんが、アメリカ大陸にはうーパールーパーの仲間が27種類ほど存在しており、そのうちのいくつかはウーパールーパーと同じく 幼形成熟(ネオテニー)をおこない、水の中で一生を過ごします。


カエル
イモリ
サンショウウオ
アシナシイモリ

両生類は地上に初めて上陸した動物と考えられており、多くの種類は現在も水に依存した生活を送っています。

ウーパールーパー最大の特徴、幼形成熟(ネオテニー)とは?

幼形成熟(ネオテニー)とは、『動物において完全に大人でありながら、未熟な子供の姿を残すもの』です。 本来、両生類の幼生には鰓(えら)があって鰓呼吸をおこない、成長すると変態して肺呼吸に切り変わるのが普通ですが、 ウーパールーパーは変態せずにそのまま大人になります。簡単に言うならば、カエルの子供であるはずのオタマジャクシがそのまま大人の能力を手に入れたようなものです。

ウーパールーパーが幼形成熟する理由は、本来の生息地である湖の環境に原因があると考えられていますが、本当のところはよくわかっていません。 しかしながら、この幼形成熟は『進化の過程において、重要な役割をはたしているのではないか?』と言われています。 なぜならば、『幼形成熟ならば成体になるまでに環境の変化があっても柔軟に適応することができるから』です。 こちらも簡単に説明するならば、一度進化してしまったら取り返しがつかないけれど、その前の段階で止めておけば何か大きな変化があっても対応できるかもしれない、ということです。

幼形成熟する両生類はウーパールーパー以外にも少数います。また、一部の昆虫(ホタルの仲間やネジレバネなど)なども幼形成熟すると考えられています。 そして、実は私たち人間も幼形成熟ではないか…という説があるのです。1920年にL・ボルクという学者が【人間ネオテニー説】というものを発表しました。 私たち人間とチンパンジーの子供はよく似ているそうです。つまり、私たちはチンパンジーの幼形成熟ではないか? 私たちも気付いていないだけで、幼児のような形態のまま成熟する進化を起こしているのではないか?…というものです。 非常にユニークな説なので否定的な意見も多いですが、私たちも大きな進化の流れの中にいることは間違いありません。 そして、その進化を担うのは次世代の幼生…じゃなくて、『子供達』であることも間違いないでしょう。


※東南アジアに生息するサンヨウマドボタルの写真
このサンヨウマドボタルの仲間は雌だけ成虫の姿にはなりません。
幼形成熟にはいまだ多くの謎が残されています。


第2章 ウーパールーパーを飼ってみよう


ウーパールーパーと暮らす


ウーパールーパーをはじめとする両生類や爬虫類は、
新たな都市型ペットになりつつあります。

ウーパールーパーは日本国内で最も流通している両生類です。熱帯魚を扱っているお店ならば、ほとんどの所で取り扱いがあるでしょう。 比較的小さな容器で飼育が可能であり、鳴き声も出さず、匂いもほとんどないウーパールーパーは、新たな都市型ペットであるといえるでしょう。


ウーパールーパーの品種

ウーパールーパーは国内外で数十もの品種が作られていますが、一般に流通するのは主に以下の5品種です。



@ リューシスティック

リューシスティック

体色が白くて、眼が黒いため『ホワイト黒目』や『白黒眼』、『白アホロートル』とも呼ばれています。 最も人気が高く、流通量も多い品種です。ウーパールーパーという商品名も初めはこの品種に与えられたものでした。


A アルビノ

アルビノ

体が白くて、眼が赤いため『ホワイト赤目』や『白赤目』、『アルビノ・アホロートル』とも呼ばれています。 同じ商品名でも、よく見ると様々なタイプが混じっている場合があり、コレクションするのも楽しいでしょう。


B ゴールデン

ゴールデン

全身が黄色いアルビノです。『ゴールデン・アホロートル』とも呼ばれています。最も美しい品種の一つと言われています。 このゴールデン品種は、実は1964年に近い種類であるトラフサンショウウオのアルビノと掛け合わせたことで作出されたのではないか? という説もありますが、詳しくはわかっていません。


C マーブル

マーブル

全身に暗褐色の斑点を持つ品種で、『マーブル・アホロートル』とも呼ばれています。 本品種は、野生個体に近い色であるといわれています。一見地味ですが、よく見ると 大理石のように美しい色彩をしており、一部に根強いファンがいます。


D ブラック

ブラック

全身が黒い品種で、『ブラック・アホロートル』とも呼ばれています。 小さい個体は青味がかった個体もいますが、成長に伴い全身が真っ黒になり、 見ごたえのあるウーパールーパーになります。このブラックは比較的最近になって 流通し始めた品種で、入手が難しかった時代もありました。



ウーパールーパーの在庫状況はこちら



ウーパールーパーの飼育容器


大きな水槽であれば複数飼育も可能ではありますが、
やはり共食いの危険があります。

一般的な熱帯魚や金魚の飼育セットと同じで構いません。ただし、ウーパールーパーは一つの水槽に何匹も飼育すると、互いに噛み合うことがあります。 単独飼育で可愛がってあげるのがベストです。ちょっと贅沢ですが、30p水槽や45p水槽で一匹だけ飼えば、実に美しく育てることができます。

ちなみに、ウーパールーパーに「寂しい」という気持ちはないようです。なお、ごく稀にですが、ウーパールーパーが水槽から飛び出して死亡するという事故が発生しています。 蓋はしておいた方が無難でしょう。


ウーパールーパーの水作り


綺麗で涼しい水で飼育することが、
美しいウーパーを育てる秘訣です。

ウーパールーパーは水質にうるさくありません。水道水を中和したもので大丈夫です。ただし、水質の悪化には弱いので1週間に1〜2回の水換えをしてあげましょう。


ウーパールーパーの水温

ウーパールーパーの飼育で最も注意しなければならないのが水温です。ウーパールーパーの適温は10℃〜25℃です。 ウーパールーパーは冷たい水が大好きなのです。水温が28℃を超えると弱ってしまい、30℃を超えると非常に危険です。 夏場は水槽用クーラーを使用するのがベストですが、入手が難しい場合はクーラーの効いた涼しい場所に水槽を設置しましょう。

また、凍らせたペットボトルを用意し、水槽内に浮かせておくという方法もあります。 日本の暑い夏をどのように乗り越えるか、ウーパールーパー飼育の最大の難所と言えるでしょう。


ウーパールーパーのエアレーション&ろ過装置

エアレーションを設置することにより水質が安定し、水中に酸素が溶け込むのを手助けしてくれます。 熱帯魚や金魚のものと同じで構いません。ろ過装置も同じ理由で設置した方が良いでしょう。 現在は様々なタイプが販売されていますが、どのろ過装置も正しく使用していれば十分な効果があるでしょう。


ウーパールーパーのエサ


エサの画像
ひかり
ウーパールーパー大粒
エサの画像
ひかり
ウーパールーパー

ウーパールーパーは肉食中心の雑食性です。野生下では昆虫からエビ、小魚まで、さまざまなものを食べていますが、 飼育下ではイトミミズや赤虫、体のサイズに合った沈下性の人工飼料を与えるとよいでしょう。近年ではウーパールーパー 専用飼料も販売されています。餌の回数は場合により様々ですが、なるべく毎日与えた方が良いでしょう。 ほぼ全ての個体が人工飼料を食べるのも、ウーパールーパーの素晴らしいところです。


ウーパールーパーの底砂


底砂も様々なタイプが販売されています。
飼育するウーパールーパーが引き立つ色を選びたいですね。

ウーパールーパーに底砂はあってもなくても構いません。熱帯魚用の川砂や大磯なども利用できます。 時々、ウーパールーパーが底砂を間違えて食べてしまうことがありますが、ほとんどの場合は数日で排泄されます。


ウーパールーパーの照明

ウーパールーパー自体は光がなくても問題ありませんが、姿が見えないと飼育していても楽しくないと思います。飼育水槽の規格にあった鑑賞魚用照明を利用するとよいでしょう。


ウーパールーパーと水草


水草を設置することにより、より一層、
ウーパールーパーが可愛く見えます。

必ずしも必要ではありませんが、水草を水槽に植えることは可能です。ウーパールーパー自体が鑑賞用なので、水草を入れるとさらに美しく見えます。 カボンバ、アナカリス、マツモ、ウィローモス、アヌビアス・ナナなどほとんどの水草が使用可能です。なお、ウーパールーパーが水草を食べることはありません(エサと間違えて噛んでしまうことはあります)。


ウーパールーパーと魚


残念ながら、魚と一緒に飼うことは双方に危険を伴います。
単独飼育で愛情を注ぎましょう。

魚の種類によっては、ウーパールーパーと一緒に飼育することは勧められません。ウーパールーパーが魚を食べてしまうことがあるかもしれませんし、 魚がウーパールーパーをつついていじめるかもしれません。どちらも加害者と被害者になりえます。


ウーパールーパーの成長


大きくなっても可愛いウーパールーパー。
大事に育てて、長生きさせたいですね。

元気なウーパールーパーはよくえさを食べ、成長も速い動物です。4pほどの個体にしっかりと餌を与え続けていけば、 2〜3週間で10p以上に成長し、数ヶ月後には15pを超え、一年で20cmにもなります。しかし、そこからはいくぶん穏やかになります。 ウーパールーパーの飼育下での寿命は平均で5年〜8年前後。上手に育てれば10年〜15年以上生き、最大で27cmという記録もありますが、 多くの個体は20cm前後で止まるようです。ちなみに、野生下のウーパールーパーは30年〜40年も生きるそうです。


ウーパールーパーの雌雄判別

ウーパールーパーの小さい個体は雌雄判別が困難ですが、15cmを超えれば雄は総排泄口(後ろ脚のすぐ後ろ)が膨らんでくるので判別ができるようになります。 しかしながら、販売されるウーパールーパーのサイズは10cm未満であることがほとんどのため、多くの飼育者が悩んでいます。男の子なのか?女の子なのか?特に、名前を付ける際に…。


オス
しかし、15cmを超えなくては判別ができません。
メス




第3章 ウーパールーパーの非常事態


ウーパールーパーを健康に育てる四大原則

飼育に難しいところがほとんどないウーパールーパーですが、時として元気がなくなってしまい、病気になってしまうことがあります。 そしてそのほとんどは管理不足が原因です。ウーパールーパーを健康に育てる秘訣は以下の四大鉄則にあります。


@ 水は常に綺麗に保つべし

ウーパールーパーは水の中で一生を過ごします。彼らにとって水は私たちにとっての空気です。水換え、掃除を怠らないようにしましょう。


A 水温は低く保つべし

実は、ウーパールーパーの飼育トラブルはそのほとんどが夏場に発生します。水温は25℃以上にならないよう、注意しましょう。


B 単独飼育で愛情を注ぐべし

ウーパールーパーは実に愛くるしい姿をしていますが、やはり野生動物です。お腹が減っている時に動くものを見つけると、反射的にガブリと噛みつくことがあります。 一つの水槽で複数飼育していると、そういった事件がいつか起きます。一匹に愛情を徹底的に注ぎこみましょう。ウーパールーパーは手間と愛情を注げば注ぐほど、美しくなります。


C 異常は早期発見すべし

あらゆるトラブルは早期発見が何より大切です。毎日体の隅々まで観察しましょう。


ウーパールーパーがエサを食べない!

ウーパールーパーは絶食に強い生き物です。健康な個体ならば数日間エサがなくても平気です。 しかし、明らかにエサ食いが落ちている時などは、飼育環境を見直しましょう。水質は悪化していませんか?水温は上がり過ぎていませんか?


ウーパールーパーが水に浮いている!

何を考えているのかわかりませんが(もしくは何も考えていないのかも知れませんが)、時折ウーパールーパーが水面にプカプカと浮いているときがあります。 問題のない個体は刺激を与えると(水槽を軽く叩くなど)急いで潜っていきますが、もしも力なく浮き続けているようでしたら、異常事態です。直ちに飼育環境を見直しましょう。多くの場合は水温の上昇、水質の悪化などが原因です。


ウーパールーパーが敷石を飲み込んだ!

ほとんどの場合はもんだいありません。ウーパールーパーの体は比較的単純な作りなので、数日で排出されます。 ごく稀に腸閉塞などを引き起こした例があるそうですが、これらの治療には獣医師による外科的な処置が必要です。


ウーパールーパーが共食いをした!

前述したように、一つの水槽で複数飼育を続けていると、いつか必ず共食いが起こります。 指や腕ならば数か月で再生しますが、眼や鰓など複雑な器官は再生できません。 また、傷口から雑菌が侵入したり、抵抗力がなくなって別の病気になる可能性もあります。 傷ついた個体を隔離し、単独飼育で様子を見ましょう。


ウーパールーパーに腫瘍ができた!

まれにウーパールーパーの体(主に頭部)に腫瘍状の出来物が発生する場合があります。 これは水質悪化が原因です。水温に注意しながら、毎日水換えしましょう。多くの場合、数か月で完治します。


ウーパールーパーにカビが生えた!

こちらも水質悪化、水温上昇が原因です。飼育水にごく少量のメチレンブルーや食塩、 熱帯魚用の薬品である『グリーンFゴールド』を規定量の半分ほど投入して一時間ほどの薬浴を行い、毎日水換えを行うと改善される場合があります。


ウーパールーパーのお腹がパンパンに張れ上がっている!

まれに見られる症状で、腹水症の一種と思われます。注射器などを用いて腹水を抜いてあげる必要がありますが、専門的な処置が必要になるので、獣医師に相談した方がよいでしょう。


ウーパールーパーの鰓(エラ)が溶けた!

水質悪化や外傷など、何らかの原因でウーパールーパーの鰓(エラ)が溶けてしまうことがあります。この場合は『グリーンFゴールド』など熱帯魚用の薬剤を、規定量の半分ほど投入して薬浴を行うことで改善される場合があります。


ウーパールーパーが上陸した!

ごく稀に、ウーパールーパーが変態し鰓が無くなって上陸してしまう事があります。大きなイモリやサンショウウオになってしまうのです。 まるで、ウーパールーパーが愛と希望を水の中に忘れてきたような姿です。非常にインパクトの強い現象です。 原因は水中酸素の不足とも、遺伝的なものとも言われていますが、詳しい事は解っていません(強制的に変態させる方法はあります)。 上陸してしまった場合は、地上性のサンショウウオと同様の飼育をおこないます。







あとがき



ウーパールーパーについて簡単に述べさせていただきました。ウーパールーパーと人間の歴史は古代アステカ文明にまで遡ります。 彼らは最も人類と深く関わった両生類の一つと言えるでしょう。それ故、分類や名前の由来など、一部は研究者によっては本文と異なる解釈がなされている部分もありますし、 永年国内外で培われてきた飼育方法にも様々なスタイルが存在し、一概にどれが正しいともいえないのが現状です。まだまだ書き足りないことばかりですが、 一人でも多くの人にウーパールーパーの魅力を伝えることができたら、そして現在ウーパールーパーを飼育しておられる方に僅かでも参考にしていただければ、これ以上の幸せはありません。


最後に、この文章を読んで下さった方に、一つだけお願いがあります。


現在、ウーパールーパーの故郷は環境破壊と開発が重なり、野生の彼らは絶滅の危機に瀕しているそうです。 そして、私たちの知るウーパールーパーは飼育下で改良されたものであり、既に野生のものとは全く異なる生物であると言われています。 当然ながら、世界中で飼育されているウーパールーパーは故郷を知りません。そして故郷に帰ることもできません。 もしも水族館やペットショップでウーパールーパーを見かけたら、彼らの永い歴史に思いを馳せてあげてください。ウーパールーパーは、私たちのために生まれてきたのですから。