忍法木葉隠れ ミツヅノコノハガエル


 

ミツヅノコノハガエル。とても立派な角が3本もあります。



ミツヅノコノハガエルとは?

ミツヅノコノハガエル Megophrys nasuta とは、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイなどに分布する全長7cm〜15cm(雌のほうが大きくなります)ほどの奇妙なカエルで、コノハガエル科コノハガエル属に含まれており、ナスタコノハガエル、アジアツノガエルの別名もあります。

研究者によって様々な意見がありますが、コノハガエル属は現在60種ほど記載されており、カエル全体から見ても、大きなグループであることがわかってきました。今後も研究が進めば新たな種類が記載されるでしょう。コノハガエルの仲間は国内に10種ほどが流通していますが、本種が最も流通量の多いコノハガエルです。

ミツヅノコノハガエルは非常に特徴的なカエルで、体つきは平たく、目の上と吻端に角上突起があります。一見攻撃的な見た目をしていますが、この突起は実は肉質で柔らかく、落ち葉へ擬態するためのものです。色彩や模様は変異に富んでおり、個体によっては赤っぽいものから黄土色、黒褐色のものまで様々です。

ミツヅノコノハガエルは夜行性で、野生下では渓流近くの森林に生息し、地上性で日中は倒木や落ち葉の下に潜み、夜間にミミズやクモ、昆虫、小型の齧歯類、トカゲ類、他種のカエルなど、時にはサソリやカニなど、他のカエルが敬遠しそうなものまで捕食していた例があるそうです。 実際に私がマレーシアで観察したミツヅノコノハガエルは自身の体よりも大きいナナフシをがんばって食べていました。飼育にはちょっとクセがある本種ですが、本来は貪食でパワフルなカエルなのかもしれません。

 

体色も体型も、木葉みたいです。
 



飼育方法

飼育環境

あまり活動的ではありませんので、飼育ケージは高さよりも底面積のあるものを選びましょう。床材にはミズゴケなどを厚めに敷き、落葉などでレイアウトしても面白いでしょう。

非常にエキゾチックな本種ですが、性格は臆病で神経質な一面があり、驚くとジャンプをして、ガラスの壁面などに頭部をぶつけてしまい、立派な角が傷ついてしまうことがあります。飼育開始当初はケージに新聞紙などをかけて、刺激しないようにしましょう。

シェルター(隠れ家)は必須です。流木やコルクバークなどでシェルターを必ず設置するようにしましょう。また、ケージ内に葉の大きな観葉植物を入れておくと、カエルも落ち着きますし、空中湿度を保つのにも役立ちます。

夜行性なので強い光源は必要ありません。蛍光灯タイプの物を使用すると良いでしょう。日中はほとんど動きませんが夜間は活発になり、よく水にも入るので、浅くて広いタイプの水場を設置します。

エキゾチックな見た目をしていますが、さほど高温は好まないので、温度は23℃〜25℃前後と涼しめに設定します。

この長い角は、肉質で柔らかく、落葉への擬態のためにあるそうです。
 

管理&エサ

飼育欲をそそられるエキゾチックな本種ですが、飼育には少しクセがあります。毎日の水換えと掃除は必要ですが、その際には極力カエルを刺激しないようにしましょう。 また、空間認識力も高いので、レイアウトを頻繁に変えるとカエルが落ち着かず、状態を崩すことがあります。なお、夜間に霧吹きをしてやると活性が上がりますが、カエルに直接水がかからないほうが良いでしょう。

エサはシルクワームやジャイアントミルワーム、コオロギ、デュビアなどを与えますが、本種はイモムシやミミズのような形状の昆虫によく反応します。様々な餌を与えて、反応を観察しましょう。

いろいろと注意しなければならないポイントはありますが、落ち着いてしまえば飼育自体はさほど難しくありません。


総合的に見て、本種は飼育中級者レベルのカエルだと思います。
 

多くの愛好家を苦しめたカエルでした

ミツヅノコノハガエルは1980年代にはペットとして輸入されていたようです。しかしながら、当時は彼らに関する書籍もインターネットも無い時代でした。 さらに輸送状態も悪いものが多く、多くの愛好家が「良いカエルだけど、飼育が難しい」と頭を抱えていました(私もその一人です)。

現在は輸送状態も改善され、生態に関する情報もあり、当時に比べれば格段に飼育しやすくなったといえるでしょう・・・。 しかしながら、私はこのカエルを見る度に苦い過去を思い出してしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいます(泣)。


動物好きならば、一度は飼育したくなる魅力的なカエルです。
 



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