美麗にして美食家 マラッカスベセダカヘビ


 

白黒の実に美しいヘビですが、とてつもない美食家です。



マラッカスベセダカヘビとは?

マラッカスベセダカヘビ Asthenodipsas malaccanus とは、インドネシアやマレーシア、タイに生息する全長40pほどのセダカヘビ科のヘビで、 海外では“Malaccan Slug Snake”や“Malayan Slug Snake”、“Black and White Slug Snake”と呼ばれています。特徴的な色彩をしていますが、無毒の大人しいヘビです。

画像の個体は非常に美しい白と黒で彩られていますが、個体差(もしくは地域差)が激しく、個体によっては白の部分が茶色だったり、灰色だったり、中にはほとんど黒一色のものも発見されています。 この多様な色彩により、1864年に記載されて以降、いくつものシノニム(同物異名)が記載されました。ちなみに、私は過去15年の間に5頭のマラッカスベセダカヘビを扱いましたが、私の見た個体は程度の差こそあれ、どれも美しい白黒モノトーンの個体でした。

マラッカスベセダカヘビの胴部は太短く、断面は三角形で、正中線上に大型鱗が一列並んでいます。一見樹上性のようにも見えますが、 飼育下ではさほど樹上には登らないようです(夜間、餌を求めて登っていることはあります)。頭部は平たくて大きく、眼球は濃い朱色をした猫目と、実にフォトジェニックなルックスをしています。

 

太短い体型をしています。

上から。黒地に白の斑紋が絶妙のバランスで並んでいます。

マスクを被ったような模様に朱色の猫目…もはや芸術です。

正中線上には大型鱗が一列並んでいます。

腹面も白と黒のまだら模様になっています。
 


飼育方法

飼育環境

生態には不明な部分が多く、現状では飼育は手探りの状態ですが、私のわかる範囲で紹介します。

飼育ケージは通気性の良いものを選びましょう。さほど高さは必要なさそうですが、コルクバークなどでヘビが登れるようなレイアウトがあってもよいでしょう。乾燥には弱いので注意が必要です。

床材にはミズゴケや爬虫類専用マットを湿らせたものが良いでしょう。セダカヘビはあまり皮膚が強くない気がするので、床材が不潔にならないよう注意しましょう。私はケージの半分にミズゴケを敷き、 もう半分に黒土を敷いて、両サイドにココナッツシェルターを設置していましたが、どちらかと言えばミズゴケの方を好んで生活していたように思います。 また、ケージの一部に生きた苔や小さな観葉植物を設置すると、その根元に潜って長時間過ごしていました。

夜行性なので強い光源は必要ありません。蛍光灯タイプの物を使用すると良いでしょう。日中はほとんど動きませんが夜間はやや活発になり、水にも入るので、水場は常設します。

エキゾチックな見た目をしていますが、さほど高温は好まないようなので、温度は25℃〜27℃前後に設定するとよいでしょう。


生態そのものがよくわかっていませんが、飼育欲をそそられる種類です。
 

管理&エサ

さほど活発な種類ではありませんが、夜間に霧吹きをしてやると、活性が上がります。それ以外はなるべく刺激しないようにしましょう。

エサにはカタツムリやナメクジを与えます。私の知る限りでは、カタツムリを好んで捕食していました。与えるカタツムリはヘビの頭部より少し大きい程度のものが良いでしょう。あまり大きすぎると、ヘビが怯えてしまいます。

カタツムリを食べるヘビに広く言えることかも知れませんが、食べるときは一気に何匹ものカタツムリを食べます。その後はシェルターに籠り、場合によっては数週間もの間、ほとんど活動しない場合があります。これは、季節や環境に起因する、彼らの生態なのかも知れません。



惜しい!偏食じゃなかったら…(涙)

いままで何種類ものセダカヘビの仲間を見てきましたが、本種ほど美しい種類を私は知りません。惜しい!実に惜しいヘビです。 美しい模様、奇抜な体型、もうちょっとサイズも欲しいですが、これでマウスを食べるタイプのヘビだったら、間違いなく大ヒットだった思うのですが・・・いかがでしょうか?


苔の上で休むマラッカスベセダカヘビ。
白黒の色彩は、緑によく合います。惜しいなぁ!これでマウスを食べてくれたら…。
 


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