上からでも横からでも鑑賞しやすく、
インテリアとして楽しむこともできる飼育方法です。
窓際に置けば照明は不要、冬でもヒーターなしで飼育できるので、飼育に必要なものが熱帯魚と比べてお手軽に用意できます。
屋外での飼育よりは、ほんの少しコツが要るので、
その4つのコツを頭に入れて、お部屋の中に小さな自然をとりいれませんか?
メダカは水流があると泳ぎ疲れて痩せてしまうので、ろ過フィルターを使用しない、もしくは、使用する場合には水流の弱いものや水流を調節できるものを選びましょう。
【ろ過フィルターを使用しない場合】
水量10L程度の浅く、小さい容器を使用するときに向いています。メダカの数は、水量1.5〜2Lに対して1匹まで。換水は、2週間に1度、1/3〜1/2程度で、水温を合わせ、カルキ抜きした水を用意しましょう。
【ろ過フィルターを使用する場合】
スポンジフィルターなどの投げ込みフィルターや、外掛けフィルターで水流の調節ができるものなどを使用します。メダカの数は、水量1.5Lに1匹からスタートを目安に。1ヶ月くらい経って、ろ過が立ち上がる頃になれば、1Lに1匹程度に少し増やしても良いでしょう。
胃袋がなく食い溜めができないメダカには、常にエサを食べられるような環境が理想的です。
底砂を敷いてメダカのエサとなる動植物プランクトンを発生させましょう。特に「メダカの黒い土」は養分を多く含み、水草の生長やプランクトンの発生を促進します。
- ※適切な環境(下記、「明るい場所へ」をご参照ください)に置いてください。もちろん、この自然に発生する動植物プランクトンだけでは、メダカはすぐに食べ尽くしてしまうでしょうから、人工飼料が必要です。ただ、生きた動植物プランクトンは補助的なエサとしてはとても重宝します。
マツモや浮草は、水槽レイアウトのためだけでなく、メダカの産卵床となったり水質浄化の働きもあるので、メダカの飼育環境を整えるうえでもおすすめです。特に、ろ過フィルターを使用しない場合は、マツモなどの水草による水質浄化の効果も大きく、コケ抑制効果も期待できます。マツモの量は水量1.5Lに対して10cmを1本くらい。マツモは水に浮かべるだけでも育つかんたんな品種です。
マツモなどの水草に、水質浄化やコケ抑制効果を発揮してもらうためには、水草を状態良く育てなくてはいけません。そのためには光が不可欠です。また飼育環境を明るくすることは、底砂表面に発生する動植物プランクトンを発生させるためにも重要です。
屋内では、直射日光の当たらない窓際などに置くか、観賞魚用照明を使用するのが良いでしょう。照明を使用する場合、10L以内の容器では、10W以下の小型照明などが適度な明るさです。照射時間は、1日8〜10時間程度にします。
必要な設備も少なく比較的かんたんな飼育方法です。
その理由は、太陽の光。
メダカの良いエサとなる動植物プランクンが湧きやすくなるので、メダカが退色しにくくなるだけでなく、水質浄化の効果も期待できます。
また、浮草やスイレンなどの水草を育てやすく、これらも水質浄化の働きをするため、水換えの頻度が屋内で飼育する場合よりも少なくなります。
- 地面が熱くなる夏期は水温上昇を抑えるため、直射日光が長く当たる場所やコンクリートの上などを避けて設置場所を選びます。地面に置く場合は、足場を用意して空間をつくるのも良い方法です。
冬場は、越冬できることもありますが、12月〜2月は水温が10℃以下になり、時には凍ってしまうこともあります。
水温が下がると動きも鈍くなり、エサも食べなくなるので、屋内に移動させると良いでしょう。
また、給餌を止めて休眠させ冬越しさせることもできます。-
これらはメダカの出す汚れを吸収して水をきれいにする働きがあります。
また水中葉や根はメダカの産卵床や隠れ家としても大切です。屋外では太陽光を浴びて良く育ち、花を咲かせることも多いです。 -
太陽光の当たる環境で飼育すると、水が緑になる「青水」になることが多いですが、これは植物プランクトン(小さい浮遊植物)が多く育ったためです。青水は、浮草や水草とおなじくメダカに有害なアンモニアなどを吸収し、メダカの餌にもなりますので、酸欠になるほど増えすぎない限り、メダカにとっては良いものです。
青水が濃くなりすぎた場合は、メダカが見えにくくなりますので、1/3程度換水をして適度な青水を保つと良いでしょう。青水が濃くなるのを防ぎたい場合は、まずエサが多すぎていないかをチェックし、都度、食べきる量を与えるようにしましょう。場所を移動したり日除けを用意して、太陽光による影響を少し減らしてみるのもひとつの手です。また浮草やマツモなどの水草を入れて、青水が濃くなるのを抑える方法もあります。水草がアンモニアを吸収するので、植物プランクトンが利用できるアンモニアの量が制限されるためです。