金魚文化を未来へ紡ぐ

TUNG HOI AQUARIUM LEAD FORESIGHT ON THE VALUE OF EXCELLENT QUALITY 東海水族有限公司

HISTORY OF TUNG HOI AQUARIUM中国金魚の時代背景と東海水族有限公司の歴史

金魚の歴史は古く西暦200〜400年頃長江下流域の浙江省近辺が発祥の地とされています。
長い年月をかけ品種改良がおこなわれ、品種も増えていきました。
日本には1500年頃初めて中国から輸入されたという説が有力です。

時代は変わり1966〜1976年、中国では文化大革命がおこりました。
これにより、中国において金魚は「旧文化」として破壊の対象になり、
中でも貴重な系統の親魚が多く失われたことから金魚生産は回復不能なほどの大打撃を受け、
生産手段や技術もほとんどが失われてしまいました。

1978年日中平和友好条約が調印され、民間の日中交流が拡大すると、
日本の金魚生産者が浙江省などに出向いて親魚の提供や技術移転を行って復興に協力し、
間もなく日本のような大量生産も始まりました。

1980年初頭、日本からは世界各地へ向けて高品質な金魚が輸出されており、ルイス氏が生まれ育った香港にも日本の金魚が多数輸入されていました。この頃には、金魚生産が壊滅的な状況だった中国でも生産が復興し、高品質な金魚が香港にも徐々に流通するようになっていました。

しかしながら、香港では中国で生産された金魚も日本産として販売されていました。このような状況を目の当たりにしたルイス氏はかつて栄華を誇った中国の金魚の真の復興を目指すべく、行動を開始します。

文化大革命により失われた金魚生産技術を取り戻し、中国金魚の国際的な競争力を改善するために、ルイス氏は日本の有名金魚生産者を訪ねてまわり金魚養殖を学びました。また、日本で人気のある品種、日本独自の品種も多く輸入し中国金魚の改善に力を注ぎました。

それからほどなくして、ルイス氏は世界に通用する中国金魚の生産と金魚発祥の地として中国の金魚文化を世界に広げるべく1986年に東海水族有限公司(以下トンホイアクアリウム)を立ち上げます。

トンホイアクアリウムでは過去30年の間にさまざまな新品種を作出してきましたが、中国金魚文化の象徴として中国の伝統的な金魚の保護並びに未来へと繋いでいくことも忘れてはいません。

ルイス氏は、新たな品種が、世界中の金魚愛好家に多様性をもたらすことを望んでいますが、それらは中国古来から存在する伝統的な金魚と相反することなく共存できると考えています。

金魚は中国が起源ですが、中国の国魚となってはいません。中国にいる様々な魚種の中で、金魚のみが古来の記録をさかのぼれる唯一の魚ということもあり、中国金魚業界の努力により、いつの日か中国金魚が中国の国魚として認定される日が来ることを信じ、ルイス氏は金魚文化の普及に尽力しています。

会社の創成期では様々な品評会(天津世界金魚大会、AQUARAMA等)に出品し多くの賞を受賞してきましたが、近年では、若い世代を育てていくように考えるようになり、品評会などでは参加者ではなく審査員として携わるよう活動しています。

ルイス氏は今後のことをこのように語っていました。
「将来的には、中国金魚の芸術/文化の発展のためにより有意義で価値のある仕事ができれば幸いです。」

金魚の生産だけでなく、中国金魚全体の文化的発展のためにと、
ルイス氏の情熱は尽きることがありません。

NEW GOLDFISH VARIETIES新品種の作出

トンホイアクアリウムの創始者であるルイス氏は、
「最高の中国金魚を生み出す技術を向上し続ける」という
精神を守り続けてきた結果、多くの新品種を世に送り出してきました。
これらの新品種はアジア各国をはじめヨーロッパ、アメリカで
金魚観賞の価値観に影響を与えるとともに、
中国国内外の金魚品評会において多くの賞を受賞しています。

現在では世界的な人気を博しているブロードテール琉金ですが
1999年に東海水族有限公司によって紹介されました。

水墨画のようなメリハリのある白黒柄の模様。
写真のブロードテール琉金は2008年に作出されました。

2012年に紹介されたトリカラー獅子頭琉金。

キャリコ柄の金魚は青ベースのものが伝統的だったのですが、
2004年に作出されたブロードテールタイプの東錦は日本の錦鯉
を思わせるような曇りのない白を目指しており新たな観賞価値を
生み出しました。

トラ模様の金魚は1000年以上の歴史を持つ中国金魚の中でも
特殊なもので多くの愛好家を魅了しています。写真は2009年に
作出されたブロードテールタイプのトラオランダです。

中国金魚と日本の金魚の融合によって生まれた
ブロードテールタイプの獅子頭琉金、2015年作出。

獅子頭琉金の典型的なショートテールタイプ。そのキャリコ柄。
2008年作出。

合理的に設計された各施設

トンホイアクアリウムが中国国内に建設した金魚養殖ファーム内のすべての施設では、良質な水が行きわたり、品種改良セクションから出荷梱包セクションに至るまで、全セクションは合理的に設計され、かつ先進的な設備で管理されています。トンホイアクアリウムは金魚養殖企業として世界で初めてDNV ISO 9001:2000認証(国際品質マネジメントシステム認定)を取得しました。

2006年には、中国の金魚生産者の代表としてトンホイアクアリウムが日本の農林水産省の視察を受け、ファームの生産管理、検疫システム、品質管理に対して高い評価を受けました。また、2012年にはEUのFVO専門家グループの検査訪問を受けファームの管理体制を高く評価されています。

ギネス記録

かつてトンホイアクアリウムが生産した金魚が「世界最大の金魚」としてギネス記録に載ったこともありました。 その後、世界最大の金魚の記録は塗り替えられてしまいましたが、2003年1月28日当時の世界最大金魚として全長43.5cmを記録しています。

アートアクアリウム

アートアクアリウムアーティスト木村英智氏がプロデュース。
アートとして昇華したアクアリウムが織り成す幻想的で独創的な世界観を演出しています。2007年より毎年日本各地で開催され、最近では金魚をメインにした展示が特徴的です。トンホイアクアリウムの金魚もこれまでの日本で開催されたアートアクアリウムで幻想空間演出の一端を担ってきましたが、2018年初の中国開催となる上海会場ではすべての金魚をトンホイアクアリウムが提供することが決まりました。

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