私たち神畑養魚株式会社は、世界中から金魚・熱帯魚・水草・海水魚・爬虫類など数千種に及ぶ生体を輸入しています。

輸入される生体は、長時間輸送のストレスなどにより、体力を消耗している場合があります。そこで、輸入される生体をより良い状態で迎え入れるため、日本の主な空輸窓口である成田空港と関西空港にアクセスの良い千葉と姫路に生体温室を設置しています。

2007年2月には、千葉の生体温室を移転拡充。これにより千葉と姫路の生体温室における総水槽本数は6,400本、飼育水量は950トンに及び、世界トップクラスの規模を誇っています。水槽などの設備を整えるとともに長年にわたり蓄積した独自のノウハウを活かし、生体を健康な状態へ回復させ、より良い状態で国内の小売店様へ出荷しています。

また、観賞魚業界をリードするべく、常に新しい時代のニーズに適切に応えられるように、変革を恐れない積極的な姿勢で最新のシステムを導入しています。



世界に広がる海外の取引先ネットワーク

私たちは、長年にわたり培ってきた仕入れのノウハウとネットワークがあります。世界中から生体を仕入れるため、海外の取引先は60カ国、130社にのぼります。

海外の取引先とのコミュニケーションはE-mailや電話が中心で、言葉・時差・国柄・文化の違いに戸惑うことも多々ありますが、海外のネットワークをフル活用して、新しい情報、新しい品種、新しい価値を皆様に発信しています。

海外出張

毎年、スタッフが海外の業者やファームなどを訪問し、現地で生体買い付けや商談をおこなっています。

2014年も東南アジア、ブラジルをはじめ、数多くの現地買い付けおよび商談をおこないました。E-mailや電話でのやりとりとは異なる、現地でしか得られない生の情報は、新種の発見や飼育技術の向上など、アクアリウムという趣味の世界に、新しい刺激を与えてくれます。

空港からの有利な立地

海外から送られてくる生体は、ほぼ100%飛行機で空輸されます。

例えば、千葉にある生体温室は、海外からの空輸窓口である成田空港からトラックで約30分(※)。

輸送時間によるストレスを軽減するために、空港にアクセスの良い場所に生体温室を設けています。
※新空港ICから神畑養魚東京支店までを、「MapFan」による計算

法令順守

海外からの生体輸入に関しては、ワシントン条約、外来生物法など、いくつかの法律によって規制または禁止されている場合があります。私たちは、それらの法令順守を徹底し、生体の輸入をおこなっています。

 

 

 

 

設備と人材で魚をトリーメント

海外からの輸送で疲れたきった魚たちは、生体温室の水槽にて一旦ストックされます。ここで、給餌はもちろん、場合によっては病気のケアなど、魚たちの調子を万全に整えることを『トリートメント』と呼び、お客様に安心して購入していただけるよう、トリートメントを心がけています。

当然、トリートメントには、魚たちをストックする設備と魚たちの状態を見極める人材が必要です。研究と試験を重ねて作り上げた生体温室で、経験豊富なスタッフがトリートメントをおこなっています。

管理水槽の秘密

左の写真は単なる一本の水槽に見えるかもしれません。しかしながら、これは自社で開発、設計した神畑仕様の管理水槽なのです。細かい構造は企業秘密ですが、これまでの経験や社内で培ったノウハウがたくさん詰まっています。

 

魚のための温室設備

熱帯魚をはじめとして、日本と異なる環境で暮らしている魚を飼育する際に、水質や水温に気をつける必要があることは広く知れ渡っています。

私たちもできるだけ魚たちの飼育に適した水を供給できるよう、生体温室内には常に5種類以上の水を供給できるよう配管し、それ以外にも、数百トンに及ぶ地下タンク、上部ドライ濾過槽、プロテインスキマー、ROなど、より良い水でトリートメントがおこなえる設備を導入しています。

人のための温室設備

魚のトリートメントに、より専念できるよう、人にも優しい設備環境を目指しています。

水が入った荷物は非常に重く、持ち上げなどの垂直移動をなるべく減らすよう温室をフラット(平坦)化。さらに荷物の平行移動は温室内に張り巡らされたローラーコンベアを使います。

また、千葉にある生体温室では、熱帯魚飼育では当然ともいえる高湿度環境に対して取り組み、『カラッとした温室』を実現しています。

生体管理のエキスパート人材

どんなに恵まれた条件や設備があったとしても、より良いトリートメントをおこなうための設備の管理や実際の生体管理は、結局のところ人間が担っています。私たちには、科学的なアプローチ力と、研ぎ澄まされた観察眼を持ち合わせたエキスパートがいます。日々改善をおこない、トリートメントの精度を上げ続けます。

 

 

 

 

ノウハウが蓄積された梱包を経て、小売店様へ

生体温室でトリートメントした魚たちを、小売店様からいただいたご注文にもとづいて発送します。

最高の状態で小売店様にお届けするために、一匹一匹丁寧に魚をすくい、全ての魚の状態を目で見て確認しながら梱包し、発送します。

ピッキングとパッキング

小売店様からいただいたご注文に沿って、生体温室内の魚を集めます。(ピッキング)

生体の種類、サイズ、匹数、性格・特性、状態など、それぞれの生体に応じて適切なパターンで袋詰めをおこないます(パッキング)

箱詰め

魚にとって輸送中の水温変化は大きなストレスとなります。そのストレスを軽減させるため、保温を考慮した箱詰めをおこないます。

夏場は保冷材、冬場はカイロや蓄熱材などを入れます。季節、発送先の地域、魚の種類によって保温対策の微調整をおこない、最後の最後まで気を抜かぬよう、小売店様へ向けて魚たちを発送します。





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