古代魚の魅力
古代魚とは、太古から姿形をほとんど変えることなく生き延びてきた魚類の総称で、「生きた化石」とも呼ばれています。 「生きた化石」の代表的存在にシーラカンスがいますが、淡水魚にも多くの古代魚が存在しています。 その多くの種類が特徴的な外見をしており、アクアリストを虜にし古代魚という種類の人気を確固たるものにしています。 今、目の前にいる姿形そのままの魚が、恐竜がいた時代にも生息していたと思うとロマンを感じ、ついつい思いにふけってしまうのではないでしょうか? そんな魅力たっぷりな古代魚の紹介です!
古代魚は古代と現生を繋ぐロマンの架け橋!
アロワナの仲間
古代魚の中でも人気・知名度ともにNo. 1でしょう。 悠然と泳ぐ姿はまさしく王者の風格を感じさせます。 代表的な種類として、アジアに生息するアジアアロワナ、南米に生息するシルバーアロワナ、ブラックアロワナなどがあげられます。 大きな体に大きな鱗、そして貪欲な食欲、古代から変わらぬ姿と言われても納得です。 しかしながら、アロワナの仲間(アロワナ目)には一風変わった種類もいます。 今回は「え?アロワナの仲間なの?」に焦点を当てて皆を驚かせるアロワナの仲間を紹介していきたいと思います。

ピラルク
全長3mを超えることもあり、世界最大と言われている純淡水魚。 流域面積世界最大のアマゾン川に生息しているからこその大きさ。 大きくなるとずっしりとした体に、体後半を彩る赤が美しい種類。 終生飼育をするにはしっかりと大きな水槽を準備する必要がある。 実はアロワナ目に属しており、アロワナの仲間にあたる。

バタフライフィッシュ
アフリカに生息するアロワナの仲間。 蝶の羽のような大きな胸鰭持っており、水上に飛び出して昆虫などを捕食する事がある。 最大でも15cmほどだが、よく見るとその顔つきはアロワナそっくり! 小型の水槽でも飼育できる為、アロワナを飼育したいけど大きな水槽を置けないという人におすすめ。

エレファントノーズ
まず真っ先に目に付くのは、顔から飛び出た長い棒のようなもの。 まるで象の鼻のように見える為、エレファントノーズと名付けられた。 実はこれ下アゴが発達したもので、これで砂の中にいる餌を探しているのです。 アロワナ目モルミルス科に属しており、モルミウス科は約200種類、下アゴの長さや角度が若干違ったりと観察すればするほどモルミウスの沼にはまっていってしまいます。 まさに古代魚の珍種担当!?

スポッテッドナイフ
銀色の体に、尻ビレと尾ビレがくっつきナイフのように見える形が名前の由来。 アロワナ目のナギナタナマズ科という、とてもユニークな名前の科に属している。ナマズと付くが、鯰(なまず)とは全く関係なく、アロワナの仲間である古代魚。 スポッテッドナイフは最大で約70cmになり、その他のナイフフィッシュでは1mになる個体もいる。 肉食で大型化するが、性格は比較的温和な為、大型魚水槽のタンクメイトとしても人気の種類。 もちろんナイフフィッシュのみで飼育しても、独特な形とゆっくりとした泳ぎ方で飼育者を楽しませてくれるだろう。

ジムナーカス
アロワナ目ジムナーカス(ギムナルクス)科に属している、これまた変わった形をした種類。 一見ウナギのようにも見えるが遊泳性があり、とぼけたような愛らしい顔も特徴的。成長すると1mを超える。 泳ぎ方も独特で、鰭を起用に使って前だけでなく後ろに後退する事もできる。 大きいサイズで販売されている事はあまり無く、小さい個体が販売されている事が多い。 是非水槽で成長していく様子、そして不思議な泳ぎ方を堪能してもらいたい。
ポリプテルスの仲間
硬い鱗に覆われており、ワニのような顔つき、ギザギザとした背ビレが恐竜を彷彿とさせる。 種類によって模様、形が違う為、好みの種類を選ぶのも良し、 最大体長が種類によって30cm〜70cmと幅が広い為、水槽サイズに応じて種類を選ぶのも良し。
ポリプテルスは顔つきで2種類に分けられ、下顎が突出する下顎系、突出しない上顎系に分けられる。 下顎が突出するタイプが大型化する傾向にあり、ビキールビキールやエンドリケリーは最大約70cmになり、扁平した精悍な顔つきがより恐竜を彷彿とさせる。
底に生息している為、遊泳性のある大型魚のタンクメイトとして飼育される事が多い。 アロワナ&ポリプテルスで皆がうらやむ古代魚水槽を作ってみてはいかがでしょうか?

ポリプ セネガルス&ポリプ セネガルスアルビノ
ポリプテルスの中では最もポピュラーな種類。多くのペットショップで取り扱っており、上顎系で最大体長も約30cmほどの為、入門種的な存在。 しかしながら上を向いてぼーっとしている姿や、複数で飼育すると一列に並んでいたりと魅力がたっぷりと詰まった種類。

ポリプテルス ビキールビキール
&ポリプテルス エンドリケリー
下顎系の代表種。最大70cmほどに成長する為、恐竜を飼いたい!?という方にお勧め! どちらも神畑養魚でブリードに成功しており、神畑ブリードとして販売も行っている種類。見かけた際は購入していただけると幸いです!

ポリプテルス エンドリケリー白化個体
稀に生まれる事がある白化個体。通常の色彩と全く違い、全身白に包まれた美しい個体。 エンドリケリーとセネガルスの白化個体は稀に店舗で見かける事があるが、その他の種類の白化個体は珍しく、なかなかお目にかかる事が出来ない。何億年と姿形を変えずに生き延びてきた古代魚、さらに美しい白化個体とこの上ない神秘的な存在!

アミメウナギ
他のポリプテルスと違い、体が非常に長い種類。 体が長く一見ウナギのようにも見えるが、体はポリプテルス同様硬い鱗で覆われている。 他のポリプテルスには腹ビレがあるのに、ウナギと同じく腹ビレが無いという変わった種類。 見比べてみたり、その行動をじっくりと見てみるのも面白い。
肺魚の仲間
魚類でありながら肺を持ち、空気中から酸素を取り込む不思議な種類。 普段は水底でじっとしている事が多いが、数時間ごとにゆっくりと水面に口を持っていき酸素を取り込む。 その為、乾季に水が干上がると地中に繭のようなものを作り休眠状態に入る。 最も特徴的なのは脚のように伸びた4本のヒレ。 ゆっくりと動かしながら歩く(泳ぐ?)姿は他の種類には無い面白さがあります。 ただ肉食性が強く動くものに嚙みつくため、複数での飼育や他種との飼育はお勧めできません。1尾でじっくりと飼いこむ事をお勧めします。

ネオケラトドゥス フォルステリー
肺魚の代表種。オーストラリアに棲息しており最大体長は1mを超え、100年生きるとも言われている。 CITESU種に分類されており、オーストラリア政府によって手厚く保護されているが、神畑養魚では養殖された個体の正規輸入を行っています。 実際に現地にも赴き、輸入後も体に埋め込まれたマイクロチップの確認、 さらには正規輸入の証明書を付けて販売しています。 正面から見た顔や、ゆっくりとした動きなど可愛らしさいっぱいのネオケラ、一生の友としていかがでしょうか?
肺魚はオーストラリア、南米、アフリカにまたがって生息している。この事から昔は大陸が1つに繋がっていたことがうかがえる。 「古代魚は歴史を知れば知るほど面白く、飼育を通してさらに新しい表情を見せてくれる非常に興味深い生き物だ」とついついかっこ良い事を言いたくなる。
南米唯一の肺魚

レピドシレン パラドクサ
アフリカの肺魚代表種

プロトプテルス ドロイ

プロトプテルス アンフィビウス

プロトプテルス エチオピクスコンギクス

プロトプテルス アネクテンス
チョウザメの仲間
ゴツゴツとした突起のある硬い体を持つ為、ポリプテルスに負けず劣らず恐竜を彷彿とさせる。 最も大きく成長するオオチョウザメは全長7mを超える。 いかつく大きな体から凶暴な肉食魚と思うかもしれないが、泳ぐスピードは意外と早くなく、エビやカニなどの甲殻類や貝類を食べている事が多い。 また性格も非常に温和で、人や動物を襲う事はない。 そもそも鋭い歯がなく、餌を食べる際は吸い込んで丸飲みにしている。 最後に、サメと名前がついているがサメとは全く近縁ではなく、ウロコの形が蝶のような形をしている事とサメに似ている事からチョウザメと名付けられた。

オオチョウザメ
普段はカスピ海や黒海に生息しており、産卵の為に川を遡上する。 オオチョウザメは100年以上生き、全長7mを超える世界最大の淡水魚だが、海水域にも侵入して生息する事が出来るため、この場では世界最大の純淡水魚はピラルクと記載している。 飼育して成長をみたいと思うものの、長寿で大型化する為、しっかりとした施設と覚悟が必要だろう。

コチョウザメ&アルビノコチョウザメ
チョウザメの中では最も小さい種類だが、それでも1mを超えることがある。 体色は黒く、側面に白い突起が並んでいるのが特徴。 アルビノ個体もおり、赤い目に全身美しいクリーム色が神々しい。

ベステルチョウザメ
日本国内で多く繁殖されており、よく見かける種類。 オオチョウザメとコチョウザメのハイブリッドの為、個体差が大きい。 頻繁に泳ぎ回るので、見ていて飽きない。

ロシアチョウザメ
黄色味を帯びた体色に、黒い背中のコントラストが美しい種類。 他の種類に比べて鼻先が短く、丸みを帯びた頭部が特徴。 個体によって色味が違う為、お気に入りの1尾を選ぶ楽しさがある。
あの図鑑で見た恐竜と同期の魚が今ここで見られるというのはロマンの他なりません。
しかもおうちで飼えるというのです。
これはまさに恐竜を飼育していると言っても過言ではないでしょう。
お部屋を中生代にタイムスリップさせてはみませんか?!
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