人工ライブロックを接着して、海水レイアウトを自由自在に


空間を意識したレイアウトを作成してお洒落にサンゴを配置したいと思っている方は多いのではないでしょうか。 これまで海水レイアウトの作成は、人工ライブロックにセメントを使用するなど時間をかけておこなうことが多く、なかなかハードルの高い領域でした。

ここでは新しい海水水槽レイアウトの作成方法として、液状接着剤と補助材を使用する方法について紹介していきます。 人工ライブロックを使って、簡単にすぐに固められる便利な接着方法です。 誰でも効率良く接着が楽しめるよう、必要な情報をまとめました。


目次


1.人工ライブロックで憧れのレイアウトを手早く作る

人工ライブロックを使った接着が簡単にできるようになれば、イメージしたレイアウトをすぐに形にすることができます。

サンゴの置き場所を考えながら、その場で接着していくことができるので効率的。すぐ組めるので、長い待ち時間を必要としません。

その分、たくさん組むことができて、凝った形に仕上げることも可能です。


2.液状接着剤・補助材の特長とメリット

液状接着剤と補助材を合わせて使用して接着します。

2-1.液状接着剤・補助材の特長

液状接着剤は、すきまにも届きやすい極細ノズル付き。使用後、封をして保管もできますが、短期間に使いきりやすいサイズです。

液状接着剤の詳細は、カミハタWEBサイトへ


補助材海水用は、目立ちにくいパープル系の仕様。ライブロック表面に近い色味です。

補助材の詳細は、カミハタWEBサイトへ


2-2.液状接着剤・補助材を使用した接着のメリット

液状接着剤と補助材を用いた接着では、構想を練りながら仮止めの接着をすることができます。 組み方が決まった後に補強を行うことで、スピーディかつ強力に接着できます。

水中での作業ができないため全て空気中での作業になります。 乾燥している人工ライブロックであれば、組みながらゆっくりと創造する時間も楽しめ、理想的なレイアウトが作成できるでしょう。

補助材は石灰藻の色に近いパープル系で、着色がされている人工ライブロックに馴染みやすい色です。接着箇所が目立ちにくく、自然なレイアウトを作成できます。

接着後は、完全に硬化したのを確認してからであれば、水中に入れても影響はありません。また、接着に失敗しても補助材を剥がしてやり直すことが可能です。



3.人工ライブロックの接着方法

人工ライブロックなどの素材のすきまに補助材をはさみ入れ、液状接着剤を流し込むことによって硬化、接着します。

3-1.基本的な接着方法

  • @接着箇所へ補助材をはさみ入れる
  • A補助材に液状接着剤を流し込む
  • B接着箇所が硬化するまでしばらく待つ
  • C接着箇所が完全に硬化したことを確認してから水中へ入れる

接着方法・注意点の詳細は、こちらのページも参照ください。KBO別ページへ


3-2.接着レイアウトを作成するときのコツ

水流や光の影、サンゴの位置、エサの流れなどを考慮して組みましょう。

サンゴ水槽などは特に、水流ポンプを設置したり、メンテナンスで手を入れたりすることも多くなります。 組むときからスペースを確保したり、使い勝手を考えておくと良いでしょう。

また海水レイアウトに使用される人工ライブロックは水草レイアウト用の素材(石や流木)に比べて重く、荷重のかかりやすいものが多いです。 大事なレイアウトが崩れないよう、接着箇所や接着面積をなるべく多くするようにしましょう。

特に大きく張り出したダイナミックなレイアウト、支えとなる部分が少ないアクロバットなレイアウトなど重量や負荷のかかるレイアウトの場合は、しっかり補強をおこなうなど注意が必要です。 接着面積が極端に小さい場合や、負荷がかかるような無理な接着には適しません。荷重のかかる箇所には リーフボンドなどをご使用ください。

補助材使用例…接着箇所をなるべく多くします

3-3.サンゴの接着について

短時間で硬化する接着方法なのでサンゴの接着も可能です。ただし水中での作業はできません。そのため次のようにしておこなってください。

  • @接着作業は空気中でおこなってください。
  • A接着する箇所に付いている水滴はあらかじめタオルなどで拭き取ってから作業します。
  • Bハードコーラルとライブロックまたはプラグなどの素材の間に補助材をはさみ入れ、液状接着剤を流し込みます。
    その際、必ずサンゴの骨格部分で接着するようにしてください。接着剤が軟体部に触れると、その部分は壊死します。
  • C空気中で接着箇所が完全に硬化したことを確認後(約30〜60秒後)に水中に入れてください。

    ※イソギンチャク、ソフトコーラルなどの軟体部には使用しないでください。

3-4.注)天然ライブロックの接着について

天然ライブロックを始め、表面にコケやヌメリが付着しているライブロックには接着できない場合があります。

また水分の多い状況や汚れの付着が酷い場合も同様です。これらのライブロック表面に付着している物質は接着力を大きく妨げることが分かっています。 そのため、接着作業前に下記をお試しください。

  • @接着する箇所とその周辺部分のコケやヌメリを、水で濡らした歯ブラシなどでよく擦り落とす
  • A接着する箇所に付いている水分や汚れをタオルなどでよく拭き取る

@Aの作業を行ったとしても、接着を妨げる物質が残っている場合がありますので十分注意してください。


3-5.液状接着剤・補助材使用時の注意点

  • ●液状接着剤は、補助材を使って接着する際、硬化と共に発熱が起こり白煙が生じます。作業の際は火気の近くでの使用を避け、充分に換気をおこない、必要に応じてマスクをご使用ください。
  • ●皮膚への付着を防ぐため、手袋や指サックの使用をおすすめします。手袋を使用する場合は、ゴム製などの染み込みのない手袋をご用意ください。
  • ●接着面積が極端に小さい場合や、負荷がかかるような無理な接着には適しません。安定したバランスになるよう接着箇所を増やすようにしてください。
  • ●接着箇所が完全に硬化したことを確認してから水槽に投入してください。特にデリケートな魚、サンゴ、エビ類のいる水槽へ入れる場合はご注意ください。
  • ●塗装された人工ライブロックなどの場合は、接着を剥がす際に塗装がはがれることがあります。

4.レイアウトにおすすめ「カリブシー ライフロック」

人工ライブロックの「カリブシー ライフロック」が扱いやすくでおすすめです。 天然の炭酸カルシウム岩(アラゴナイト)に天然ライブロックの様な着色がされています。

さらに岩の表面に生物ろ過に有用な細菌群が添加されており、カリブシーサンドと組み合わせることで、天然ライブロックに近いろ過立ち上げ能力を発揮します。
また、天然のライブロックの様に害のある生き物の混入リスクがありません。

形状は5種類。組み合わせて接着することで様々なレイアウトを作成することができます。


4-1.カリブシー ライフロックを使ったレイアウト例

サンゴを入れる想定なのであれば、平らな形状のシェルフを使ってサンゴが置きやすいようにつくります。

またオーバーハングのようなレイアウトも素敵です。 光の当て方で影ができるなどの演出も可能になります。


魚飼育メインの水槽であれば、隠れ家になりやすそうな影の部分をつくったり、石の形状を活かしたアーチやシェイプスを使ったりして、遊び心あるレイアウトはいかがでしょうか。

魚だけで飼育するよりも、様々な魚の行動や表情が観察できて面白くなります。


4-2.カリブシー ライフロックのラインナップ

カリブシー ライフロックは特徴的な形状をもったものなどレイアウトに使いやすい種類が揃っています。



4-2-1.オリジナル、オリジナルXL

レイアウト作成に使いやすい一般的な形状です。 大きいものは、レイアウトのベースに適しています。


4-2-2.アーチ

アーチ(弓状に曲がった)形状です。立体的なレイアウトに適しており、架け橋、トンネル状のレイアウトや、高さや広がりを見せる演出にも使用できます。


4-2-3.シェイプス

アーチ形状および穴あき形状各2個のミックスです。穴あき形状のものは内部に隠れ家などの空間を設けるレイアウトにおすすめです。


4-2-4.シェルフ

加工された平面をもっており、水槽壁面と平面をあわせて立体的で広いスペースを設けたレイアウトや、サンゴなどの土台として棚状に重ねたレイアウトをつくることができます。





カリブシー ライフロックの詳細は、カミハタWEBサイトへ


5.海水レイアウトを作成するときの注意点

  • ●目的を考えて適したライブロックを選びましょう。天然ライブロックは自然由来の微生物などが豊富ですが接着しにくい点、逆に人工ライブロックは余計な生物などを水槽内に持ち込まずに接着がしやすい点が良いなど、それぞれのメリット・デメリットがあります。 また人工ライブロックでも重いもの、軽いもの、色、材質、機能性など違いがあるので用途に合ったものを使いましょう。
  • ●人工ライブロックはその取扱説明書に従って使用してください。
  • ●ライブロックを水槽に配置する際は、水槽を傷つけたり破損させたりしないよう注意してください。水槽に付属している専用のマットを敷くのがおすすめです。
  • ●魚やサンゴなど生き物を入れる前に、ろ過をしっかりと立ちあげておきましょう。海水レイアウト水槽は特にろ過が立ち上がるまで時間が必要です。

6.まとめ

このページでは人工ライブロックの接着に使用できる液状接着剤と補助材について、特長・メリットを始め、基本的な接着方法をまとめました。 また海水レイアウト作成時に役に立つ情報などもご紹介しました。 これまでハードルの高かった人工ライブロックの接着や海水レイアウト作成を、もっと気軽に幅広く楽しんでいただきたいと思います。











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カリブシー LifeRock(ライフロック)

​【新商品情報−ライフロック】

天然の炭酸カルシウム岩(アラゴナイト)をベースにした人工ライブロックを発売いたしました。 2018年12月 新しいラインナップが増えました! 25cm〜40cmのXLサイズ、アーチ状、穴あき状、平らな面をもった形などをリリースいています。

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