出目金・蝶尾



出目金

金魚すくいで一際存在感を放つ黒出目金。 たくさんの小赤に混じり泳ぐ魅力的な姿は、お祭りの思い出とともに多くの日本人の脳裏に焼き付いているのではないでしょうか。

出目金の特徴は、やはり、大きな眼。 大きな目で水槽のガラス越しに愛嬌を振りまいてくれます。 眼の大きさも個体によってそれぞれです。 眼の出具合が控えめな個体もいれば、大きくて立派な眼の個体もいます。 ちなみに眼のサイズはある程度遺伝するようで、大小のサイズ差は系統によるところが大きいようです。

余談ですが、出目金の生まれたての稚魚は眼が出ていません。 成長するにつれて、だんだん眼が大きくなっていくのです。 どこかで出目金の稚魚を入手する機会があれば、成長するにつれて眼も大きくなっていく様子を楽しんでみてください。

出目金は他の品種に比べて眼が見えづらいとされています。 しかし、他のどの品種よりも人を怖がらず、なつきやすいように感じます。 出目金が作出されてから長い年月をかけて世代交代を経るうちに、もしかしたら、いつの間にか人間を警戒するという性質がなくなってしまったのかもしれません。 それにしても眼が見えづらいにもかかわらずどうやって人間を認識しているのでしょう。 眼が見えづらいのに他の金魚よりもなつきやすいだなんて、なんというか、いとおしいくらいかわいいです。 出目金にエサを与えるときに口の近くに落としてあげると、きっとよろこんでくれると思いますよ。 ぜひ、優しさあふれるエサやりを出目金にしてあげてください。


蝶尾

蝶尾は特に女性人気が高く、上から見たときに、左右に突き出た目と蝶のような尾ビレのシルエットがとても美しい品種です。 蝶尾は中国で作出されました。 水槽に入れて横から金魚を鑑賞することが多い日本と違って、中国では昔から金魚は上から見て楽しむ方がスタンダード。 上から見たときに抜群の美しさを放つ蝶尾は、これぞ中国金魚の真骨頂と呼べる品種です。 泳ぐのを止めてピタッと止まったときにヒレを広げている様子を、ぜひ一度、上からご覧になってみてください。



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